子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

妹と絶縁。家族だからと甘えを許していた自分に気づいたあの日。

離婚っていわば人生かけた人間関係の断捨離。

 

この人と生涯共に生きていく!

 

そう決めて神様の前で誓った人と

お別れする。

 

子どもにとってのたった1人の父親と

もう会わない決意をする。

 

この断捨離ができれば、他の人間関係を切るのも

バッサバッサできるようになる。

 

私は離婚協議で修羅場の最中、

親が毒親であることにも気づいてしまって

親も切ろうと思った。

 

だけど実の親と”絶縁”するのは

やはりこれは一番難しいことであり

 

親の方から”捨てられる”か

肉体的DVを受けていて命に関わるかくらい

緊急じゃなければ自分から親を切れる人は

なかなかいないと思う。

 

実母と裁判までして絶縁した人が

毒親との別れ方みたいな本を出していたけど

 

私はやっぱりそこまでするのは、魂が

えぐられるほど辛いことだなあ、と思う。

 

私は

とりあえず実家を出て物理的距離を置くということで

心の平和を取り戻した。

 

それに、父親がいなくなってしまった幼い娘に

とっては、唯一のじいちゃんばあちゃんであり

一年一緒に過ごしたこともあって

娘は私の両親に懐いている。

 

この子から祖父母まで奪ってしまったら

本当にこの子が頼れるのは世界で私1人になってしまう。

 

だから私自身が自分を犠牲にすることはない

距離で、会っている。

 

親とのことで悩んでいた私が

意外にもスパッと切ってしまったのが、実の妹だ。

 

年子の妹。

 

私は4月に妹にLINEで報告した。

 

「実家を出て二人暮らし始めたよ。

これからは実家には遊びに行く以外は戻らないつもり。

 

みかん(妹の仮名)は私が一方的に甘えてると思ってたみたいだけど

親が孫と一緒にいたくて引き留めてたんだからね。

 

予想外のシングルマザーになっちゃって

余裕がなくなってしまったから、もしお父さんお母さんに

何かあったらお願いね。」

 

そんなことを言った。

 

両親と親密なのは私の方なので

私は自然と老後の面倒も自分が見るんだろうと

思っていた。

 

妹は氷のように冷たいから

親もはなから期待してないし。

 

毒親だと気づく前は

「外国にいてもなんかあったら飛んで帰るからね。」

と親に言っていた。

 

だけどこれから1人で子供を育てていかなければ

ならない、そのスタートを切ったばかりの私は

もし親になんかあってももう時間も心身のエネルギーもお金も

しばらくは余裕ないな、と思ったから

 

独身貴族の妹にちょっとあなたも覚悟しといて、という

つもりだった。

 

そしたら妹は

「そんなに家族が嫌なら縁切れば?」

と一言。

 

妹とは高校生の頃から冷戦状態のような感じで

私は妹と仲良くしたいと思っていたけど

彼女の方が心を閉ざしてしまっている様子だった。

 

「人は何があっても誰にも頼らず自力で生きなければいけない」

 

そう強く思い込み、障害者や専業主婦のことをバカにして

批判している妹・・・

簡単に人に甘えられる私のことをよく思っていないのは

わかっていた。

 

「周りで結婚で幸せになってる人がいない」

 

私が結婚したばかりの頃そんなことを言って

自分が独身でいることを正当化していた妹。

 

家族の誕生日はほぼ無視なのに

自分の誕生日はバースデー休暇を利用して

私が住んでいる国に旅行に来ていた妹。

 

夫と海外で暮らしてい時は

遊びに来た妹に食事代はもちろんホテル代まで

出してあげて、ガイドした。

 

それなのに、離婚するとなって実家に戻ったとき

母に

「お姉ちゃんお金使うやろ。お母さんお金大丈夫?」

と親のお金だけ心配するメッセージをよこした妹。

 

(そのメッセージをわざわざ私に伝えてきた母は

 やっぱり毒親だな・・・)

 

私には、離婚になった経緯やこちらの心身、生活が

大丈夫かなどのメッセージは一切なかった。

 

離婚の理由も聞かないで

シングルマザー生活を始めたばかりの私に

 

「これからは家族に精神的にも経済的にも

頼らないってことだよね?」

 

とだけ言った妹。

 

これは人間なんだろうか・・・・?

 

この子は、10代後半から人に心を閉ざし

鉄仮面をつけて1人で生きて来た。

 

大柄で顔が鉄仮面、動きは石のようにカチカチで

言葉はロボットのように感情を押し殺している彼女だから

男性と交際したこともほとんどなく

 

30歳の頃にたった1人結婚も考えたと言った彼氏?が

なんと自分が浮気相手だったという結末で

音信不通の形で終わりを迎え

 

それ以降彼女はさらに心を閉ざし

神社に行っても手も合わせない。

神までも信じなくなってしまった。

 

人が大好きで人を信じ

男性との交際経験も多い私とは正反対。

 

考え方、外見、得意なこと、生き方の

全てが真逆な姉妹。

 

私が人と話す職業を選んでいるのに対し

妹は大学院を出て化学物質を研究する仕事についた。

 

それでも私は

世界でたった1人の妹だし

 

小さい頃の彼女の愛らしかった時も覚えている。

 

親が死んだらたった1人の身内になるわけだし

どれだけ鉄仮面でも、私は会えば色々話そうと

努力していた。

 

妹は大抵「ふふん」みたいな返事しかしない。

自分のことはほとんど話さず

だけど顔には自分と違う生き方の人々を批判したい

気持ちがにじみ出ていた。

 

「家族と縁切れば?」

 

と言われた翌朝、それでも私は離婚して家族を減らしたばかりで

これ以上娘の家族を減らしたくないと思い、

 

「なんかあれこれ言ってごめんね。

生き方考えた方全て違うけど、これからも年に一回でも

りんご(娘)のおばちゃんでいてほしいって思います。

離婚で地獄見たのでこれ以上家族と争いたくない。

親に対してはお互いできる範囲でやっていこう。」

 

とかなんとかメッセージ送った。

 

そしたらなんと

 

「謝罪しても一度言ったことは消せません。

わかってくれる友達がいるのなら友達を頼ればいいのでは?

私には無理です。」

 

と返って来た。

 

この言葉をみた瞬間、私の中で糸がぷつんと切れた。

 

人が謝ったら自分も謝る。

前言撤回不可って、ビジネスではあるのもしれないけど

プライベートの人間関係でそれやったらどんな

関係も作れない。

 

誰だって売り言葉に買い言葉もあるし

感情的になっている時もある。

 

実の姉に

しかも離婚したばかりの傷だらけの姉に

「前言撤回不可です」

と言い放つこの生き物は、一体人間なんだろうか?

 

このとき

私の心の中から”妹”という存在が消えた。

 

私にはもう彼女が人間だと思えなくなってしまった。

 

人が窮地に陥っているとき

辛い状況のとき

 

その時の対応の仕方で人の本性が見える。

その人が自分をどう思っていたのかが見える。

 

私はそれでも世界でたった1人の妹だから。

可愛いところもあるから。

 

そうやって関係を細々と続けて来たけれど

思い返せば妹はずっと、いつもいつも

私のことをどこかバカにし批判的な目で見ていた。

 

「お姉ちゃんたちっておままごと結婚だよね。

子供は作らない方がいいんじゃない?」と言ったり

 

一緒に買い物に行けば自分は何も買わず私の

後ろにぴったりくっついて私の買い物を何も言わず

眺め、後から母に

 

「お姉ちゃん金遣い荒いやろ。」

とメッセージを送っていた。

 

姉妹の感情のやりとりがこんな風に不健全に

なってしまったのは、母の私たちへの接し方に

間違いがあったからなのだけど

 

そんなことを言っても妹は一生私を悪者にして

自分を守るのだろう。

 

この4月のやりとりの日

それは娘の入園式の朝だった。

 

この日私は、自分が妹のことを人として

嫌いなんだと気づいた。

 

というか人だと思えないということに。

 

家族だから。

実の妹だから。

 

そんな”しがらみ”で自分の本心に蓋をして

仲良くしようと鉄の壁を叩き続けていたのだった。

 

でも、離婚してはっきりわかったこと。

 

家族だからといって本心を押し殺して

仲良くする必要なんか、かけらもないのだ。

 

自分を大切に思ってくれない人と

関係を繋ぎとめようと自分だけが努力をする必要なんか

なかった。

 

だって、相手が不健全な対応をするのは

その人自身の問題であって

私には責任のないこと。

 

人間やこの世界を歪んだ目で見ている人に

中途半端に優しくしていると

サンドバックにされてしまう。

 

もともと薄っぺらい関係だった妹。

 

あ、私の人生に、この子いらないわ。

 

完全に、プツンと切れた日。

 

謝罪を拒否された返信に

私は

「ではあなたとは縁を切るけど他の家族とは

付き合い続けます。娘の家族をこれ以上減らしたくないので。」

と書いた。

 

 

・・・続く