子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

子どもに我慢ばかりさせていると思春期青年期に暴走するよ

娘を通わせている保育園では定期的に保護者学習会をやる。

 

園生活の様子をスライドでみながら保育士さんの説明を

聞き、理事長の保護者に向けたお話がある。

 

この理事長はモンテッソーリ教育の系統を支持していて

「子供の自主性を伸ばす」ことを柱とした方針で

園を運営されている。

 

この理事長の考えに深く共感したのが

私がどうしてもこの園に入れたいと思ったきっかけである。

 

今回のテーマは

「子どもの問題行動について考える」

 

6月に保護者懇談会があり

その時に相談報告されたお悩みの中に

理事長が答えるというものだった。

 

親:下の子が生まれてから上の子が赤ちゃん返りして

困っています。

 

理事長:赤ちゃんに返りたい子はいないんですよ。

子どもはみんな早くお兄ちゃんお姉ちゃんになりたいのです。

それなのに3歳をすぎて赤ちゃん返りするのは

赤ちゃん時代に赤ちゃんを生ききれなかったということです。

 

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さて

赤ちゃん時代に赤ちゃんを生き切るとは

どういうことでしょうか?

 

赤ちゃんの本来の甘えの欲求を親が十二分に満たして

あげることです。

 

子どもにはその年齢に応じた承認欲求が存在する。

大まかには0〜3歳、3〜6歳、6〜9歳・・・・

だいたい3年単位。

 

細かく分けると0歳には0歳の、2歳には2歳の発達段階に

満たしてもらう必要がある欲求が存在する。

 

親がその欲求を十分に満たしてあげなかったり

間違えた応じ方をしていると

子どもはその時代を十分に満足して次のステップに

進むことができない。

 

もちろん3歳までは人生最初で最大の甘えの欲求がある。

 

自分はこの世界でどういう存在なのか。

生まれてきてよかったのか。

生きていていいのか。

 

確認して承認するこの時期。

 

そのためには親の無条件の承認と受容が必要です。

 

「無条件の」です。

 

泣こうがわめこうが暴れようがいたずらしようが

「いつもあなたを愛している」というメッセージ。

 

親の言うことを聞いたから「いい子だ」

お兄ちゃんお姉ちゃんなんだから〜しなさい。

我慢しなさい。

 

「〜から」という条件を子どもにつけてはいけない。

 

抱っこを求められたらすぐに抱っこしてあげる。

歩きたいと言われたらできるだけ歩かせてあげる。

 

命の安全を確保した状態で可能なかぎり

子どものしたいようにさせる。

 

下の子が生まれたら上の子は赤ちゃん返りするもの・・・

ではないらしい。

 

下の子が3歳までに生まれてしまったら

上の子の甘えの欲求を先に満たしてあげる必要があります。

 

家族の注目がみんな赤ちゃんにいってしまったら

まだまだ承認の足りないお兄ちゃんお姉ちゃんは

自分も赤ちゃんになったら注目してもらえると思うでしょう。

 

愛情は上から下に流れる。

川のように。

 

まず、上のお子さんをたっぷり満たしてあげてください。

 

できるなら3歳以上あけてから2人目を産む方が

健全に育つかもしれません。

 

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親:「我が強くて大変なんです。」

理事長:我が強い子、わがままな子というのは本当は脆い子です。

わがままというのはこだわりが強いということ。

こうでなければならない。今でなければならない、というこだわりが

強い。

ピーンと張っている状態だからこれは本当は脆いんですねえ。

こういう子はどうしてあげたらいいかというと

自己主張させてあげる。

 

人間は自己抑制が強くなりすぎると制御盤が壊れます。

制御盤が壊れると自己制御ができなくなって暴走する。

確実に暴走します。

 

暴走させないためには

自己抑制と自己主張のバランスが大事。

 

抑制、つまり

我慢しろ我慢しろ、ばかり言っているとダメ、

きちんと主張させてあげる。

気持ちを聞いてあげる。

 

そうすると反対にわがままを言わない子になる。

 

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ほ〜。なるほどそうだ。

 

暴走した人の最悪は殺人とかやっちゃう。

青年期に事件を起こしている人はみんな制御盤が壊れている。

 

もしも我が子が青年期に事件を起こすような人間になって

しまったら?

恐ろしいですよね。

 

そうしないためには幼児期が鍵。

 

自我が確立する幼児期に

「ありのままのあなたを受け入れる」という

メッセージをきちんと子どもに伝えること。

 

具体的にはどうするかというと

 

だめ!やめなさい!いい加減にしなさい!

 

と言った「ダメなものはダメ」という一方的な

否定の押し付けではなく

 

ダメな時も子どもの気持ちを聞いて認めてあげる。

そして2歳でもきちんと理由を説明してあげる。

言葉の理解はまだまだでも、親が自分を否定しているわけ

ではないことは子供は理解します。

 

教育ママは失敗するというのも同じ理屈。

 

最近も教育ママに育てられた青年が交番で

警察官を殺してしまいました。

 

子供がやりたいかやりたくないかに関わらず

勉強はした方がいい、しないとだめ。

習い事もした方がいい、しないと他の子に遅れをとる、

とかなんとか

 

子供がそうしたいかしたくないか?

 

を常に無視し続けていると、必ず思春期青年期に暴走します。

 

人は常に自分の気持ちを尊重してもらいたいもの。

小さな子でも同じです。

 

他にも

「子供が自分で選べない」「園であったことを話してくれない」

 

などのお悩みがあったそうですが

全部、同じこと。

 

自分で選べないのは、今まで誰かが選んでいたから。

自分で選ばせていなかったから。

 

園のことを親に話さないのは

何か親に否定されるという思いを持っている可能性がある。

 

6歳にならない幼児でも

1人前に自分で選びたいし好き嫌いもあるし

嫌な理由があるし

思いを聞いて尊重してもらいたいのです。

 

幼児期ならいくらでも修正できる。

子どもに何か問題だと思われる行動が

現れたら、すぐに自分を始め関わっている大人の

言動を見直すことです。

 

青年期まで気づかなかったり

放っておいたり、見て見ぬ振りしてたら・・・

 

本当に怖いです。