子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

リスクを取らずに疑似体験だけしようとする人

君、これはリスクが高すぎるよ。

社長、リスクを取らないことの方がリスクです! 

 

山田孝之さんの某CMのセリフです。

(一字一句このままではない)

 

私にはもともと安定志向という考えがなく、

石橋を叩かず渡るタイプなので

 

石橋を叩くだけでどうしても渡れない人とか

叩きすぎて壊してしまうような保守的、慎重な人を

逆に不思議だなあ、と思うくらい。

 

だけどどうも世の中には

未知の世界に飛び込む勇気を持たない人の方が

圧倒的に多いらしい。

 

妹に離婚直後に恐ろしく冷たい言葉を吐かれて

妹の今までの言動について振り返ってみて

見えて来たことがある。

 

彼女は、自分はリスクを取らずに慎重に安全に

よく知った道だけを歩きながら

 

冒険的な姉の人生をちょいちょい覗くことによって

未知なものを知りたい、楽しいことをしてみたいと

いう欲求を満たしていたのではないか、と。

 

彼女は、私が海外で生活していた時

私の住むとこ住むとこ引越しのたびに

旅行に来た。

 

1つをのぞいて、全ての場所に遊びに来た。

 

楽観的な私は

学生時代は冷戦状態だった妹だけど

お姉ちゃんとして慕ってくれているんだ、

 

旅行したいのもあるだろうけど

なんだかんだひとり旅より私がいた方が

安心だから来るんだなあ、などと

ポジティヴに考えていて

 

ホテル代や食事代をおごり

ガイドまでやっていた。

 

だけどよくよく思い出してみたら

彼女は姉の知っている世界を

自分も知っている、ということにしたかったのでは、

と気づいた。

 

妹にも海外志向があった。

会社で一度海外支社への転勤希望を

出したことがあると言っていた。

 

妹は選ばれなかったらしい。

 

日本で安定していると思われる大企業に

正社員として勤めながら

年に1、2回 海外旅行に行っていた。

 

姉はためらいもなく

準備もなく

いきなり色々な国に住んでしまう。

 

世界は広くて面白いということを

旅行ででも知っている妹は

姉だけが広くて楽しい世界を知っている状態なのは

許せなかったのだろう。

 

海外で優雅に暮らす姉に比べて

日本の都会で人混みに紛れて

会社と家を往復するだけの自分、

という現実は受け入れたくなかったんだろう。

 

20代の時

妹にはいつも彼氏がいなかったけれど

私にはいつも彼氏がいた。

 

妹はなぜか私の彼氏が変わるたびに

毎回会いに来た。

 

今思えば、品定めしていたんだと思う。

 

姉の彼氏を品定めすることで

恋愛を疑似体験し

恋愛に縁遠い自分を慰めていたのかもしれない。

 

口数が極端に少ない彼女だけど

時々

「姉ちゃんのあの彼氏はどう、あの時の人はどう、」

と品評していた。

 

そして、姉に子供ができたら

今度は子供がいる生活、子育てを疑似体験しようと

接近して来た。

 

姪っ子にあげるプレゼントを選んだり

抱っこしたり

一緒に動物園へ行ったり。

 

妹が欲しがったのは

そういう子育ての「楽しい部分」だけ。

 

その親である私の離婚劇の話は

一切聞こうともしないし

離婚してシングルマザーになったのを

知ったら

 

途端に

「頼らないでくださいね。

私には無理です。」

 

とこちらが何もお願いしてないのに

予防線を張って来た。

 

妹は

恋愛や結婚や出産で傷ついたり

痛い思いをしたり人生に波風が立つのを

徹底的に避けながら

 

姉の人生を通しておいしいところだけを

疑似体験しようとしていたんだ。

 

波乱万丈な姉の人生を

傍観しながら心の中で勝手に批評して

自分は安全な道をいく。これでいい、と

自分を納得させていたのだろう。

 

離婚直後の彼女のあまりに心無い言葉に

絶縁を決心し

「たった1人の妹なんだから」

「家族なんだから」

 

というフィルターがなくなった時

 

今までの批判的で含みのある彼女の

表情と言動が、全てこの本心に

繋がった。

 

私には今まで家族仲良くすべきフィルターが

あったから、気づかなかった。

 

彼女は、自分を批判されることを

極端に恐れていて

自分のことはほとんど語らない。

 

その代わりペラペラ自分のことを

話す姉の話を黙って聞いて

心の中であれこれ批判していたんだと

気づいてしまった。

 

もちろん心の中だけに留まらず

母に折々私の悪口を言っていたみたいだ。

 

金遣いが荒いよね、とか。

子供産まない方がいいんじゃないの、

おままごと結婚だし。とか。

 

姉として慕って遊びに来てくれているなんて

この妹のロボットのような表情と

ほぼ無言のサービス精神ゼロの態度をみて

なんでそんな風にポジティヴに思っていたのか。

 

フィルターがあったからに他ならない。

 

シンママになった姉に

金銭的精神的に頼られるなんてまっぴらゴメンだけど

たまには幼い姪っ子に会って癒されたい。

楽しい部分だけ経験したいなんて

 虫が良すぎる。

 

妹の本心に気づいて

心から人としての嫌悪感しかない。

 

気持ち悪い。

 

それに、私が母のことで悩んでいるのに

「私は家族のことで悩んでいませんので、

アドバイスは不要です。」と言ってきた。

 

彼女は、母を悪く思わないで済むように

姉を悪者にして辻褄を合わせていたんだと思う。

 

妹が親のことで悩んでいなかったとしたら

それは姉である私に全責任を勝手に

なすりつけていたから。

 

母と共謀して。

 

妹の10代の拒食症の原因は

「お姉ちゃんがいじめたから」

ということに2人でしていたみたいだから。

 

摂食障害の本を読んだこともなければ

カウンセリングなど受けようと考えたことすらない。

 

なぜなら短絡的に

「お姉ちゃんが悪いから」

で終わらせていたから。

 

母と妹は、そうやってみたくない現実から

目を背けてきた。

 

勉強しようとしなかった。

 

人は悩んだ時に救いを求めて

本を読んだりカウンセリングを受けたりする。

 

そうやって学び、精神的に成長していく。

 

母と妹は”悩んでいない”と自分で思っているから

学ぶことをしない。

そして成長しない。

 

姉の人生の「おいしいところ」だけを盗み食いし

姉を悪者にすることによって親に傷つけられた自分から

目を背け続けてきた妹。

 

私はもう彼女を私の人生に立ち入らせないことにした。

 

姉というスケープゴートにぶつけられなくなった彼女は

これからいやでも見たくない現実を見ることになるだろう。

 

自分でぶつかって学んでこなかったことを

何も成長していない自分を思い知ることになるだろう。

 

定期的に通っているヒーラーさんも言っていた。

 

来年からの7年間で

今まで現実から目をそらしてやり過ごしてきた人たちは

嫌でも目を向けることになる。

 

もう、本心を隠しては生きていけない時代に

突入する、と。

 

日和見だけしてはいられない。

 

自分で考え、自分で選び、リスクを取ってでも

挑戦してきた人だけが、生き残る。

 

世界は2つに別れていくのだ・・・。