子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

覆水盆に返らず

「家売るオンナ」をHULUで見ている。

 

最初は期待していなかったけど

見てみたら家を通していろいろな家族の形が

表現されていて、結構面白い。

 

今日見た第7話に熟年離婚する夫婦が出てきて

夫の方が離婚を止めようとする娘に

「覆水盆に返らず、なんだよ。」って

つぶやいていた。

 

そうだなあ、と思った。

 

夫婦の間に離婚届を書くような事態が起きた場合

どちらかがそれを止めようとしたり

やり直そうとしても

 

離婚届を取りに行く前と同じには絶対に戻れない。

 

同じ空気は流れない。

 

めちゃくちゃなことをやっておいて

後から何事もなかったかのように

相手の許す度量の大きさだけを期待して

夫婦に戻ろうとしても

 

元には戻らない。

 

一度盆をひっくり返したからには

またせっせと井戸に水を汲みに行くとか

水が溢れたカーペットを張り替えるとか

新しいお盆を調達するとか

 

何かしらの代償と努力が必要。

 

空っぽになったコップに

またゼロから水を入れていかないといけないし

コップ自体が粉々になった場合は

同じコップはもう二度と手に入らないかもしれない。

 

元夫は、全部ひっくり返したどころか

コップも木っ端微塵に叩き壊しておきながら

 

まだ以前と同じように

コップは満タンのままでそこにあると思っている。

 

自分の手でコップを叩き壊した記憶を

睡眠薬の力で帳消しにし

 

記憶にございません、とやろうとしている。

 

それは幻覚だ。

 

そうは問屋がおろさない。

 

粉々になったコップはマジックのように

すっと元の姿になっていたりはしない。

 

そこに水が溜まっていくには

それ相応の時間とエネルギーが必要だろう。

 

私は自分の力と娘の愛情の力で

また新しくコップを作り直そうとしている。

 

そこにはそれを壊した元夫に対する結界をはる。

 

新しいコップに入れられるのは

そのコップにふさわしい
美しい色の温かな水だけ。

 

つまり、新しい私が信頼する人物だけだ。

 

代償を払わないで相手の度量にだけ期待するような

甘え腐った人間に対しては、結界をはる。

 

大人社会は、そんなに甘くない。