フロムは
「人間の歴史は不服従によって始まった」という。
実は、人間の成長は親への不服従によって始まる。
それが自我の確立のスタートである。
母親との原始的なつながりを断つことから始まる。
そこから独立と自由へスタートする。
人生を後悔することになる人・ならない人 パラダイムシフトの心理学 より
親に逆らうこと、親の言うことを聞かないことこそが
成長の証であり、唯一の幸せへの道である。
こういうこと、学校で教えてほしいよね。
早く知りたかった。
親の言うことを聞く「いい子」でいたら
幸せになんてなれないんだよって。
思春期に反抗期がなかった子は
幸せな大人になれないという。
思春期に親と違う価値観を持ち、
親から離れたいと願い
自由に憧れるのは成長の過程で自然で
必要不可欠なことなのに
それができなかったというのは
それだけ親の抑圧、脅しがすごかったということ。
親に素直に感情を出せて、甘えることができているから
反抗できる。
「うるさい!放っておいて!」と言える。
親子逆転で親に甘えられている子や
依存されている子は、
親を困らせてはいけない。悲しませてはいけない。
という思いが強すぎて、自分の価値観を主張することが
できない。
実は私は反抗期がなかった。
自我が芽生える10代のころも
父が帰ってきたら無言で自分の部屋に入る
妹をみて
お父さんかわいそう、とそばにいたし
体型を一番気にする16歳のころ
親戚一同の前で「足太いな〜」と大声で
言われてトイレで泣いたりしても
それでも父を尊敬して大好きだと思っていた。
ダイエット宣言した日にわざわざ
「今からチョコレートケーキ買ってくるけど
あんたはいらんのやろ?」と母に意地悪な笑みを
浮かべられたり
妹とタッグを組んで仲間外れにされても
母には何も言えない子供だった。
小さな頃から、大人しい育てやすい”いい子”
だったと母はいう。
ただ、喘息になったりよく熱を出したり
19歳の時には摂食障害になった。
心理的に抑圧されていたから
拒絶反応が体に出ていたんだろう。
親は決して自分より子どもの幸せを願っている
わけではない。
人間は親であっても
自分の幸せという土台があって初めて
心から子どもの幸せ、つまり自立を
応援できる。
自分が満たされていない親は
子供を使って自分の心を埋めようとする。
子供に親を求める。恋人を求める。
子供にしがみつく。
それは子どものためではないのだけれど
親は「あなたのためなのよ」と魔法の言葉を
囁く。
親を悲しませることが何よりも
怖い幼い子供は、その言葉に逆らうことが
できない。
私は最近までずっといろんなものの
暗証番号を親孝行の語呂合わせにしていた。
自分は親孝行できていない悪い子。
親孝行しなきゃ・・・
いつの間にか親にそんな風に強烈に
刷り込まれていた。
自分が親になって初めて
洗脳が解けた。
これじゃあ親のために生きてるんじゃん。
何やってんの!
私は私のために生きていい。
そうするべきなのに!
親はずるい。
私が最初に結婚を考えていると紹介した人は
DV父に育てられ、30過ぎても父を恨んでいる
自我の歪んだ危険な男だった。
両親はその人との結婚を反対しなかった。
その人とは3ヶ月の同棲で正体が見えて
婚約破棄したけれど
別れたと報告したら両親ともに
あの人好かんかったわ。
なんか偉そうやったしね。
別れてよかったんじゃない。
と言って驚いた。
いい人じゃない。
そう経験的直感的にわかっていたのなら
なぜ一言言ってくれなかったのか、と
思った。
その後、子の父親となる人と
結婚するときは
親に一度も会わずに入籍した。
スカイプでビデオ通話だけ。
さすがに会わないで結婚なんて
許してもらえないだろう、と思っていたのに
親はあっさり承諾した。
そして2人とも、彼が無職であることを知っていたし
母には精神疾患のことも話したけれど
「あんたが決めたんなら」と
反対されなかった。
そして一緒に暮らし始めて半年で
私が彼の異常な精神状態にパニックになって
実家に戻り
「別れたい」と泣いて訴えたとき
母は付いてきた夫の世話もしながら
「スピード結婚スピード離婚なんて許しません!
お祝いしてくれた親戚になんて言ったらいいの!」
と世間体が理由で離婚に反対した。
「あんたは全部わかってて結婚したんでしょう」と。
大学などの進路については口出ししてきたけど
交際や結婚のことは一切反対などせず、別れてから
「あの人よくないと思ってたわ」と後出しじゃんけん。
もちろん大人なんだから
どんな人を選んでも自分の責任というのはわかるけど
人生の先輩としての経験上、直感でわかるものがあるはず。
娘に苦労させたくないと愛情から思っている親なら
いくらなんでも無職で精神病もちの相手や
DV家庭で育った人だとわかったら
心配して結婚はもう少し待ったら、ぐらい
いうんじゃないだろうか。
両親が反対しなかったのは
あとで自分のせいにされたくなかったからだ。
恋愛感情が盛り上がっている時に親が反対したら
親を悪く思うだろう。
それよりも、一度結婚して痛い目にでも合えば
自分で気づいて戻ってくるでしょう、と。
「ほら、やっぱりね。そう思ってたのよ。」と。
歯磨きを嫌がる娘に
「そんなにわからないならもうママ歯ブラシしないから
歯イタイイタイなってお医者さん行ってイタイ思いすればいいわ!
そしたらわかるでしょう!」
と言ったことがある。
その話を母にしたとき
母は
「それもかわいそうやなあ」と言った。
私はちょっと驚いた。
お母さんの言うことがわからないなら
一回痛い思いすればいいわ!
それは母の常套手段だったはずなのに。
かわいそう、ってお母さん私に
ずっとやってたやん!
私、子供の頃から虫歯だらけやったし!
歯磨きしなさい、と言う母の言うことを聞かなかったら
歯磨きをしてもらえなくて虫歯になった。
チョコレートをたくさん食べて虫歯になった。
歯医者で痛い思いをした。
やっぱりお母さんは正しかった。
ごめんなさい。
それと同じように
結婚してお母さんから自立しようなんて
間違っているのよ、
あなたはお母さんがいなきゃ幸せになれないの。
と言うことを聞かせたいのだけど
さすがにそれを言うのはおかしいと
母もわかっているのでそうは正直に言えない。
だから不幸になるような相手と結婚するのを
黙って見ていて
結局破綻して泣いて母の元に帰るのを受け止める。
これは「母がしんどい」の田房永子さんも
描いていたけど
もし誰がどう見ても幸せになれるような相手だったら
逆に反対した可能性がある。
母の潜在意識は
結婚相手が
「無職」「精神病」→お母さんの助けが必要になりそうね。
よしよし。
痛い思いして
「やっぱりお母さんがいい!
お母さん守って!」と娘が帰ってくるのを待つ。
衝撃の真実。
子どもを手放したくない毒親は
子どもが不幸になる結婚をするのを黙って
みている。出戻る日をじっと待っている。
そもそも毒親育ちで自分軸で生きることが
できていないからこそ、変な相手を選んでしまうのに。
だから婚活中のあなた!
結婚しようと思う相手ができたら
親ではなくよその大人に相談しよう。
例えば、占い師でもいいし
近所のおばさんでもいいし
行きつけの食堂の夫婦とか。
一生を背負わなくていい相手に。
親には反対されなかったけど
通りすがりのおばさんに
「金持ちの家に嫁いではいけないよ」と
言われたことがある。
つまり自分で稼いでいない男は
ダメだよ、ってこと。
こういう自分と利害関係のない大人が
ボソッと言うことが真実だったりするから
ちょっとでも心に引っかかるものがあったら
立ち止まって客観的な意見を聞いたほうがいいんだと
思う。
親の心の中には色々な策略が渦巻いている。
本当に、親の言うことだけは聞いてはいけない。