子の心親知らず

出産後2年で離婚した毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

人の役に立って感謝される人間に育てるのが親の責務

先月、ある中国ドラマを見ていた。

 

二人の姉を持つ末っ子の男の子は

男尊女卑思想のある父親に甘やかされて

育ち、26になっても仕事をせず、親元で

甘えて暮らしていた。

 

高校時代から付き合っている彼女と

結婚を決めたが、中国ではまず家と車と

金のない男は女の親が結婚を許さないので

 

根っから甘えん坊の男は父親に泣きついて

両親の家を譲ってもらい、そこで彼女の両親と

同居をすることにした。

 

 

彼女の両親は彼の父と姉名義の家にずっと

住むつもりはなく、さっさとこの家の名義を

譲渡してもらって新しい2世帯住宅を建てようと

企んでいた。

 

彼女は彼の両親を追い出してしまったことに、

後ろめたさを感じていた。

 

彼女は彼が自分で仕事をして少しでも

お金を稼ぐことを望み、応援した。

 

家族の揉め事がいろいろあって

男はようやく車の送迎の仕事をすることにした。

 

人付き合いが不要で自由がきくからと言うのが

理由で選んだ仕事だった。

 

車は姉から「借りる」と言いながら奪い、

勝手にその車を売って婚約指輪を買った。

 

身分不相応な高価な指輪のお金の出どころを

知った彼女は怒った。

 

彼女は、結婚に必要なお金を全て家族に

当たり前のように出させる彼に、不信感を

抱き始めていた。

 

高校の頃は、顔がイケメンでキザなことも

できる彼は人気者で、その人の彼女であることが

自慢だった。

 

だけど、いざ大人として生活しようとしてみると

彼は顔がいいだけで、実に頼りない男だった。

 

ただ、彼女への愛だけは本物。

それは痛いほど感じるので、彼女はなんとか

彼に大人になって欲しいと願い、精一杯の応援をした。

 

姉の車を売ってしまった彼に、また送迎の仕事を

頑張って欲しいと結婚資金に溜めていた貯金を

全額わたして、新しい車を買ってあげた。

 

そして入籍したが

彼は1ヶ月ほどでその車を抵当に転売サービスに

手をつけ、仲介業者に騙されて彼女が購入した車と

彼女の父のへそくりまで飛ばしてしまった。

 

自分で稼げと言われてしんどいことをするのが嫌な

彼は、一攫千金しか考えなかった。

 

彼女の父はそのショックで倒れ、しばらく入院した。

そして彼女は、そんな父を見てとうとう三下り半を

下した。

 

10年付き合った二人は、

入籍わずか2ヶ月で離婚。

 

離婚後、彼女が自分の全てだった男は

飲まず食わずで死のうとしてみたり

バーで喧嘩して警察に捕まったり

姉とその恋人にイチャモンをつけたり

しばらく自暴自棄になったあと

 

彼女の家の前で毎晩待ち伏せ

ストーカー化したりした。

 

そんな男を、家族はあの手この手で

支えていたが、甘やかし放題にしてきた

父は、姉たちの助言やその他擦ったもんだの末に

ようやく自分のせいだと気づく。

 

決意した父は、自分で稼いで生活費を入れないなら

食事なし電気も水道も止めると言い放ち

ようやく虎の子を穴に落とす覚悟を決めた。

 

最初は父と母の態度の急変に戸惑い悲しみ

やけになったりしたが

優秀な医者である姉の恋人の紹介で

救急隊員の仕事をやり始める。

 

最初はこんなきつい仕事やってられるか!と

怒ったりへばったりしていたが

ある時、助けた患者の家族から表彰状を

送られるほど感謝され

そのやりがいに目覚める。

 

いつも助けてもらってばかりで

誰かを助けて感謝される喜びを知らなかった男は

初めて人の役に立って感謝される喜びを知り、

脱皮に成功した。

 

そんな折、呼び出しがあって駆けつけた家は

なんと別れた彼女の家で、彼女は妊娠していて

出血して苦しんでいた。

 

渋滞する道路の中、必死に彼女とお腹の子を

助けるため尽力し、二人は助かった。

 

お腹の子はもしかして、

と両親に聞こうとした矢先に駆け込んできたのは

高校の同級生で彼女を狙っていた男だった。

 

彼は成功した実業家になっていて

お腹の子はそいつの子なんだと早合点した男は

そっとその場を立ち去り、後悔しても取り返せない

幸せがあることを思い知って雨の中立ちすくむ。

 

しばらくして彼女の両親に家に呼ばれた男は

お腹の子が自分の子だと知らされる。

 

同級生の男には何度も求婚されたが

彼女はうんと言わなかった、子どもは一人で

育てるつもりだったと。

 

そして両親も彼女も、彼が今真面目に働いている

姿をみて見直し、復縁を申し出てくれたのだった。

 

めでたしめでたし・・・

 

この甘えん坊の男が、わたしの元夫に

よく似ていて、勝手に自分たちを重ねて

みていた。

 

わたしも妊娠してからは彼に少しでもいいから

自分で仕事をして稼いで欲しいと願った。

 

そして人の役に立って感謝される喜びを

知って欲しいと願った。

 

人間は誰でも、人の役に立ちたいと思っている

生き物だから。

 

助けられるばかりでなく、助ける力のある人間で

ありたいと心の奥深くで強く願っている生き物だから。

 

だからこそ、親は子にいつまでも魚を与え続けてはいけない。

魚の捕り方を教えるのが親の役目である。

 

本当に子の幸せを願っている親なら

自分で魚が捕れる人間に育てるものだ。

 

このドラマの親は、少し遅かったかも知れないけど

取り返しのつくタイミングで自分の間違いに気付き、

修正した。

 

息子もちゃんと自分で立ち上がった。

 

他の兄弟姉妹やその周囲の心ある人々に

助けられて、

人を助けられる人間になることができた。

 

大人としての幸せを手にすることができた。

 

わたしの場合は、

 

間に合わなかった。

 

別れて気づくことって多いはずだけれど

彼も、彼の両親も、わたしの両親も

その兄弟姉妹も

私たちの離婚によって何も気づいてくれなかった。

 

変わらなかった。

 

これからも、変わらないんだろう。

 

わたしの夫だった人は

人の役に立って感謝される本当の喜びを

子どもを育てる感動を

知らないまま

この世の人生を終えてしまった。

 

男は女よりはるかに

人を助けるヒーローでありたいと

願っているもの。

 

わたしはただただ甘やかされて

親に尻拭いをされながら生きてきた

夫を、ヒーローにしてあげることが

できなかった。

 

二人だけの結婚時代に

少しはそんな喜びもあったかも知れない。

 

だけど子どもが生まれて一家の大黒柱として

家族を守ることで得られる満足感とは

比べ物にならないだろう。

 

その喜びを、感動を、

わたしは神様の前で愛を誓った人に

与えてあげられなかった。

 

彼はそうなることを心から

望んでいたのに。

 

そんなことをドラマをみて泣きながら

思っていた。

 

そうしたら新年早々、

夫が夢に出てきてくれた。

 

(夢の話は次回。)