子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

親に愛されなかった人だって人を愛することはできる

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ウロボロス

 

児童養護施設で育った男2人が

親代わりに愛してくれた施設の先生を

殺害した相手に復讐するドラマ。

 

親に捨てられた。

親に愛されなかった。

 

そう感じて生きる人間は

自己肯定感が低くなりがちで

命を粗末にする傾向がある。

 

復讐するために人生を使っても

誰も幸せになれない。

 

そんなことはわかっているけど

それを生きがいにすることでしか

生きることができなかった2人。

 

親に愛されて育ったかどうか。

 

人生は、このことで大きく変わる。

 

親って

本当に、何よりも

どんなことよりも

巨大な存在だ。

 

それはそうだよね。

 

親がいたから自分は

この世に存在しているのだから。

 

元々は体の一部だったのだから。

 

過去生でも強い縁があったのだろうし。

 

最近気になっている男の子が

小学6年生の時に両親が離婚して

自分はおばあちゃんに育てられたと

話した。

 

離婚前からおばあちゃんに預けられていた

みたいで、両親にとって自分は関係ない

存在だったと言った。

 

離婚するときも

息子である自分のことを考えずに

親同士の愛情の問題で別れたように思えたから

当時は納得できなかったと言った。

 

今となっては

喧嘩ばかりするくらいなら別れた方がいいことも

理解できるとも。

 

多分、その時彼は初めて私の娘と一緒に食事して

なんとなく自分の子供時代のことを

思い出して、そんなことを話したんだろう。

 

おばあちゃんに育てられるということは

戦時中や戦後すぐの頃は普通だったんじゃないかと

思う。

戦時中や戦後すぐ家族がバラバラになっていた

家庭は多かっただろう。

 

国によっては、最近でもいろいろな事情で

両親に育ててもらえない子も多い。

 

おばあちゃんに育てられた。

親戚に預けられた。

 

血のつながりがある人に育てられただけ

児童養護施設に入れられたよりはマシじゃないか

とも考えられるかもしれないけれど

 

親に育ててもらえなかった。

両親にとって、自分は何よりも大事な存在では

なかった。

 

その痛みは、きっと同じなんだろう。

 

そんなことを話した後

いつも元気で楽しい彼は

ちょっと悲しそうな目をして

口数が減った。

 

誰にでも辛い過去がある。

若くても、小さい時に辛い経験をした人もいる。

歳を取っていても、さほど辛い経験をせずに

生きてきた人もいる。

 

肉体年齢ではなく

魂年齢。

 

辛い経験が多い人は

それだけ成熟した魂で

より磨くために自らそんな過酷な人生を

選択して生まれてきたのだと。

 

人間は結局孤独で

だからこそ人との繋がりを求めて

人に傷つき、傷つけながらも

人の優しやや温もりを感じながら

共に成長している。

 

親からもらえなかった愛は

大人になってから愛する人に出会う

ことで、十分癒すことができる。

 

愛は必ずしも親に返さないと

いけないものではない。

大人として愛する人

パスして回していけばいいもの。

 

親も元は他人同士。

親から愛されなかったことで

他人を愛することを恐れないで

自分は親よりもっと深く優しく

他人を愛すると決めればいい。

 

そして自分の子供には

何よりたっぷり愛を注ぐ。

 

親に愛されない痛みは

自分が一番よく知っているのだから

 

歳をとり、経験を積み重ねるのは

本当に楽しい。

 

私は今自分に包容力と理解力が

すごくあるのを感じる。

 

すいも甘いも経験した上で

若い人たちの苦しみも悲しみも

よく理解できるし、大丈夫だよって

心から言える。

 

親に愛されなくても

立派な大人になることはできる。

 

人を愛することも

愛されることもできる。

 

自分がドアを開けてさえいれば。

 

決めさえすれば。

 

親や自分と親を引き離した誰かや何かに

復讐することに命を使わないで

 

自分は親にできなかった楽しく暖かな家庭を

築き、愛を全うすると

自分に誓えばいい。

 

私は決めている。

 

もう一度夫婦をやって

ちゃんと愛し愛されているパートナーを

看取って、あるいは看取られて、

愛を全うしてこの人生を終えると。

 

自分に誓ったから、

あとは天が届けてくれるだろう。