子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

人生の多くのことは経験を通じてしか理解できない

学生の卒業パーティーでみんなで

昭和歌謡を歌うことになったので

いろいろな歌をYoutubeで聞いていた。

 

元々カラオケ大会にも出場するくらい

歌うことが好きだったけど

子どもを産んでからしばらく歌っていない。

 

歌をきくことさえもずいぶん減ってしまっていた。

 

以前はカラオケでよく歌っていた歌や

好きな歌をランダムに見つけて一緒に

歌っていたら

 

この歌が出てきた。

 

 

www.youtube.com

 

ちあきなおみさんの「喝采

 

恋人を亡くした歌だ。

 

3フレーズ目の

”届いた知らせは黒い縁取りがありました”

 

でもう涙がこみ上げて歌えなくなった。

 

”喪服のわたしは”

 

わたしは夫のために喪服を着ることさえ

できなかった。

 

そんな自分が悲しくなって

新しい恋に出会ってもう少し

大丈夫になったかと思っていたけど

 

まだまだ傷は癒えていないことが

自分でわかった。

 

61歳と75歳の同僚と話していた。

 

人生の多くのことは経験を通じてしか

理解できない。

 

 

三人の意見は一致した。

 

これは経験の少ない若い人には

理解できないことで

40年以上生きてきた人には

わかる話だと思う。

 

若い頃は何気なく歌えていた

歌が、経験を重ねることで

その歌の情景と自分の経験が

重なり

感情が溢れてしまうことがある。

 

小説にしても

ドラマにしても

 

自分の経験がないときには

意味がわからなかったセリフ、

表情、登場人物の感情を

 

自分事として感じられるようになる。

 

だから歳を取ることは面白い。

 

経験による内面の深み、味わい

試練を乗り越えるたびに

磨かれたその魂の輝きは

 

その人の魅力となって

経年劣化による肉体の衰えを

感じさせないほどに

輝く。

 

経験の少ない人が

真似しようとしても

絶対にできるものではない、

 

本物の輝き。

 

包容力。

理解力。

悟ったような深い眼差し。

 

わたしにもあるはずのそれらの魅力に

若い人は気づいてくれているだろうか。

 

”ひとりのわたしは

こぼす涙さえ忘れてた”

 

ひとりで涙をこぼすことさえも

忘れてこの5年間必死に生き抜いてきた。

 

そろそろ、幸せになってもいいですか?