子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

モラハラや暴力など夫婦の問題で苦しいとき誰に助けを求めればいいのか

最近、仕事の関係で今まさにモラハラ夫からの

身体的精神的暴力に苦しんでいる女性の話を

聞くことがあった。

 

娘と自分に対する暴言と暴力があって

その女性は助けを求める相手として

義母、つまり夫の母親を選んでいた。

 

わたしは自分の辛かった時期を思い出した。

 

夫の精神病が悪化して暴れるようになったとき

わたしは生まれたばかりの赤ちゃんの世話で

手一杯だったので

助けを求める相手として親を選んでいた。

 

義母と実の母だ。

 

結果として

どちらも本当の意味では助けにならなかった。

 

実の親は避難場所にはなってくれた。

だけど同時にわたしは深く傷ついた。

夫から逃げて、実家に避難している事実に。

 

そして義母は

やはり事実を否定しようとする気持ちが

強かった。

 

義母はわたしのことをとても可愛がってくれて

いたけれど、もちろん孫のことも可愛いと

思っていたはずだけれど

 

それ以上に息子を信じようとする気持ちの方が

強かった。

 

夫は10年も前に統合失調症の診断を受けていて

以来ずっと抗精神病薬を飲んでいたにも関わらず

わたしの出産後に夫の状態が悪くなって

身の危険を感じて義母に助けを求めても

 

彼女はなんとわたしが産後鬱なんじゃないか、

息子は別に変わっていないのでは、と言った。

 

夫を連れて行って欲しいと懇願して

なんとか一緒に行った精神科の先生に対して

わたしの目の前で

「嫁が産後鬱じゃないかと思うんです」

と言って、わたしは心底驚き、失望した。

 

誰がどう見てもおかしくなっているのは

夫の方で、わたしがその状況で疲弊するのは

当然だったのに、それでも義母は息子の

異常を受け入れられない様子だった。

 

義母の目の前で喧嘩した時は

わたしの口調がきついから喧嘩になると

咎めれた。

 

夫はソファを蹴破ったり

赤ちゃんを危険に晒すような暴力的行為を

していたのに。

 

親とは、そんなものだ。

 

うちの子はおかしくない。

おかしいのは他人のあんただ。

 

親とは、一般的にそんなふうに

思考する。

 

だから精神病診断もされていない

モラハラ夫の異常な言動について

嫁が義母に訴えても

義母が嫁の味方になってくれる

可能性は非常に低いと思う。

 

親は、金銭的な問題は解決できる

場合が多い。

 

うちの場合はそうだった。

 

だけど、心理的な問題は一切お手上げ

というか、介入する方法さえ皆目

分からないという様子だったし

現実から目を背けたいという気持ちの方が

解決したいという思いより遥に強かった。

 

暴れる夫への対処方法を具体的にアドバイス

してくれたり、理解を示して心を軽くしてくれたのは

プロの心理カウンセラーと占い師の方達だった。

 

家族の問題は、利害関係のない他人に

相談した方がいい。

 

しかも、きちんと勉強していて経験がある

専門知識のある人に相談した方がいい。

 

親を頼ったら

親を巻き込んだら

余計に修羅場になって取り返しがつかなくなる。

 

夫婦のことだけでも傷だらけなのに

家族ぐるみで傷つけられることになって

致命傷を負うかもしれない。

 

そもそも、冷静に客観的に状況を見て

今助けるべき人を助け

必要な言葉や行為を与えることのできるような

できた親ならば

 

息子が嫁に暴力暴言を振るうような人間には

ならない。

 

子どもの異常を認めることは

親にとって自分の子育ての失敗を

認めることになる。

 

そういう親に限って

それだけは死んでも認められない。

 

例え嫁や孫の命が危険に晒されようと

自分の育児人生の失敗を他人の前で

認めることなど絶対にできない。

 

わたしが自分の経験とその前後の勉強から

得た教訓は

 

夫婦の問題に親を介入させてはいけない

 

これに尽きる。

 

傷を最小限に抑えるためにも

根本的に解決したいなら

親ではなく、他人を頼ろう。

 

気持ちは痛いほどわかる。

 

この人を育てたのはあなたなのだから

あなた何とかしてください、と

義母に助けを求めたくなる気持ち。

 

一緒に痛みを分かち合って

責任を負って欲しいと思う気持ち。

 

痛すぎるほどよくわかる。

 

でも、残念ながら

ほとんどの場合、それは得られないと思う。

 

何事も

相談する相手は慎重に選ばなければならない。

 

相手を間違えたら

余計に傷を負うことになる。

 

政府は

「家族は助け合わなければならない」

という新しい条項を憲法改正案に

盛り込もうとしているらしい。

 

この国は、すでに殺人件数の半数を

超えている家族間の殺人をもっと

増やしたいのだろうか。

家族のことで苦しんで自殺したり

精神を病んでしまう人をもっと増やしたいのか。

 

多くの場合、最も人を傷つけるのは

他人ではなく家族である。

 

その家族から逃れる場所が

絶対に必要だ。

 

国は、逆に家族から避難できる

セーフティネットを用意するべきだし

家族のことで苦しむ人が相談できる

プロのカウンセラーをもっと増やして

周知させるべきだ。

 

「遠くの親戚より近くの他人」

 

この言葉を

今こそ掲げて欲しい。