人生にはいくつもの道がある。
1つ1つの選択でその先進む道が変わる。
わたしのタイムラインが変わったのは
里帰り出産を選んだ時だ。
2014年8月の終わり
ブラジルでのサッカーワールドカップを
現地で夫と楽しんで、マレーシアの家に
帰ってすぐのある朝方
わたしは未来のビジョンをみた。
2022年と数字も見えた。
わたしとその頃より体が引き締まっている夫と
6歳の娘と3人で、カタールの豪華なホテルの前で
リムジンから降り、ホテルへ案内されている
シーンだった。
当時、まだ妊娠していなかった。
だけどわたしに手を引かれている
おしゃれをした女の子の年齢が6歳だと
数字も見えた。
2022年に6歳ということは
もうすぐ妊娠するってことじゃん!
え?カタール2022年って
ワールドカップじゃん!
そう言って夫と喜んだ。
夫は、
「よかった。その時も白雪姫ちゃんと
一緒にいるってことだね。
娘もいるんだ〜。そっか〜安心した〜
めっちゃ幸せじゃん〜」
そう言っていた。
ブラジルへの旅はドバイ経由にしたので
ドバイのホテルに数日間滞在した。
そのホテルが私史上最高に素敵で
また絶対ここに泊まりたい!と
私は言っていた。
そこの朝食ビュッフェで
小さな愛らしい女の子と
パパとママの3人の素敵な
欧米人家族を見て
次来るときはこんな感じに
なってるかな〜と漠然と
想像したりしていた。
私が見たビジョンというのは
夢とは違うもので
第3の目といわれる場所がある
おでこのところに映画のように
映像が映り、数字まで鮮明に浮かぶ
ものだ。
何か、人生の節目
おそらく天が私に幸福になるための
サインを送ってくれているのだと思う。
20歳の時にも台湾へ行けというメッセージが
見えて、台湾へ行って、私は夫と出会った。
こんなふうにいいビジョンも見えれば
悪いビジョンが見えて行動を止めることもある。
でも5〜10年に1回くらいしか見えない。
それはさておき
夫が死んで、シングルマザーとして懸命に
生きる私は、ここしばらくそのビジョンのことを
忘れていたのだけど
今まさに、その2022年で
その映像を見て
「ここにいるはずだった。
夫と一緒にいることを選んでいれば
今ここにいたんだ。」
とはっきりわかった。
ドイツ戦🇩🇪終了の瞬間! pic.twitter.com/HlnFVLSJ99
— Taka Chan 🇹🇭バンコクから🇶🇦カタールW杯へ (@TAKACHAN007) 2022年11月23日
大のサッカーファンの夫と娘と一緒に
ここにいて、飛び跳ねていたと思う。
カタールのビジョンが見えてから
半年後に、私は本当に妊娠し
2022年W杯開催時点で6歳の女の子を
産んだ。
だけど、その出産の時に
夫を信じることができずに
里帰り出産で母に頼ることを選んだことで
タイムラインが変わってしまった。
離婚の話になった時
夫はこの私のビジョンを持ち出して
「じゃあ白雪姫ちゃんが見たあの未来は
もうなくなるってことだね!
それでいいんだね!」と私を責めた。
その時の私はどこかで
でもあの男性はもしかしたら別の人
かもしれないし・・・
などと思っていた。
でも、今の時点で私と一緒に旅行に
行ってくれるような男性はいないので
やはりあれは夫だった。
当たり前か・・・。
私が見たビジョンの中の娘は
黒いおしゃまなドレスを着て
ヒラヒラのレースのついた白い靴下を
履いていた。
夫は妊娠中お腹の子が女の子だと
わかった時から
女の子ってあの白いヒラヒラの
靴下とか履くんだよね、
たまらんな〜、とデレデレしていた。
履いてるよ。実際。
でも、夫はそれを見ることができなかった。
もしも私が夫を信頼して
里帰りせずにマレーシアで出産していたら
コロナ禍も楽しく乗り越えて
娘は開放的なインターの幼稚園に行き
世界が鎖国していた時も
コンドミニアムのプールでのんびり3人で
遊んだりして、楽しく暮らしていたかもしれない。
わからないけど。
そして、夫より母を信頼してしまった私の
2022年のタイムラインがここ↓
現場最新狀況,大白情況有點不妙啊🤔🤔🤔 pic.twitter.com/iKJ6PGBH4n
— |半澤.彎樹❤️🇹🇼🇯🇵🇺🇸Friendships❤️ (@lolc936163) 2022年11月23日
カタールでお祭り騒ぎをする代わりに
締め付けがどんどんきつくなる独裁国家で
毎日PCRし、このような暴動のニュースを見ている。
もちろん、今のタイムラインも悪いことばかりじゃない。
仕事は楽しいし、娘は元気だし
楽にいいお給料もらってただで3LDKの家に住んで
周囲の人間関係にも恵まれている。
母から離れることもできた。
でも、私の2015年の選択で
夫と義母が2022年にこの世にいないという
タイムラインになったんじゃないか、という
後悔は消えない。
娘が1歳の頃、
おしゃべりするようになったら
もっと可愛いよ、と楽しみにしていた義母は
孫娘が言葉を話すのを
聞くこともなかった。
せっかく、中国語を話せるようになったのに。
少なくともこの2人を深く傷つけ、
あったかもしれない娘との未来を
奪う結果になったタイムライン。
愛より恐れを選んだ結果。
パートナーを信頼しなかった結果。
もちろん私だけの選択で未来が
決まるわけじゃない。
夫も義母も、母も
それぞれがどこか間違えていて
大切なことに気づかずに
あるいは気づいても見ぬふりをして
やり過ごしてしまったがために
現れたタイムラインなんだと思う。
でも新しいタイムラインには
また新しい選択肢が現れ
新しい未来を創ることもできる。
私は幸せになることを諦めていない。
このラインにきたからこそ
出会えた人たちがいる。
知ったことがある。
わかったことがある。
カタールでセレブな旅をするラインからは
降りたらしい。
でもまた別の形の幸せがあると思う。
今度は、恐れより愛を選ぶから。