両親に愛されていると思い込んでいた38年間、私は比較的自己肯定感が高かった。
ずっと途切れずに彼氏がいた20代30代、私の自己肯定感は高めキープだった。
だから実年齢よりも10歳くらいは若く見られるほど、活力があり、肌がツヤツヤしていた。40歳の時にも、大学生に間違われることがあったほど。
何より、目が優しくてキラキラしてて可愛いと、男性たちにはよく言われた。
夫も、そういうところを毎日褒めてくれた。
私のセルフイメージは、外見は中の上で、わりとモテる男性受けのいいタイプで、性格は善良で優しく、人見知りしない親しみやすい性格。
だから、心から人間が好きだったし、コミュニケーションには自信があった。
小学生までは大人しくて友達作りが下手なタイプだったけど、中学生から40歳ごろまでは、自分に自信を持っているタイプだった。
周囲に敵なんか、いなかった。いないと思っていた。
LINEやSNSでブロックしている人も1人もいなかったし、誰かに理不尽に攻撃される事もなかったと思う。
それが、40歳から42歳の間に、母が私の幸せを願っていないことに気がついてしまい、夫をなくして妹に絶縁され、父も味方じゃないと理解してから、自己肯定感が地に落ちた。
夢にも思っていなかったシングルマザーになってしまったことや、夫との揉め事、彼が死んでしまったこと以上に、両親が私が思っていたようには、私のことを愛していなかったことを知ったことが、何より私を深く傷つけた。
他でもない、実の親に意地悪されていた。幸せを妨害されていた。
親は、私が傷ついたことを涙ながらに訴えても、謝るどころか認めさえしない。
対等な人間だとさえ、思っていないんだとわかってしまい、今まで親を全身全霊で信頼していた自分、20代で摂食障害になった時に自分を親不孝だと責め続けていた自分が、死ぬほど虚しくなった。
家族に愛されていると思って生きていた世界と
家族に愛されていないと思って生きる世界は
180度変わってしまった。
そこから、何もかもうまくいかなくなった。
他人とのコミュニケーションがうまくできなくなって、今までと同じ自分のつもりなのに、衝突が増え、敵が増えた。
なぜか初対面で攻撃されたりする。
他人に、大事に扱ってもらえない。誤解される。
毒親カウンセラーさんがYouTubeで言ってたことそのまんま。
毒親育ちの人生がうまくいかないのは、自己肯定感が低いせい。
自己肯定感とは、自分で自分の価値を認めること。自分を好きであること。
自分を産み育てた親に人として低く見られていることを知ったら、自分で自分の価値を認めることなんか、できなくなってしまう。
知らない間に、私は自分を素敵だと思えなくなり、愛される価値のある人間だと思えなくなり、生気を失い、肌のツヤもなくなって白髪が増え、頬がこけて、一気に老けていった。
もちろん40代半ばになって老化が進む年齢ではあるのだけれど、数年前までは大学生に間違えられるほど若々しいのが自慢だったが、あまりに急に老けすぎ。
一番嫌なのは、目が変わってしまったこと。
目は、魂を映す鏡。
今の私は、魂が深く傷ついて、人を信じられない人の目をしている。
そんな瞳を、何人も知っている。
夫も、私と出会ったばかりの頃は、そんな目だった。だけど結婚1年もしないうちに彼の目は生気を持ち、「魂が入った」顔になった。
ずっと「魂が入った」顔だった私は、40代後半になって「魂が抜けた」顔になった。
そんな顔を、毎日鏡で見るたびにため息が出る。
家族を失うと、生活から大きな愛を失うと、人間顔つきまでもこんなに変わってしまうんだ。
だからこそ、初対面の人にまで攻撃されるようになる。
傷ついた顔をしているから、攻撃的な人間の対象にされてしまうということだ。
自分を大切にしている人は、他人からも大切にされる。
自分をないがしろにしていると、他人からもないがしろにされることが増える。
人間関係で深く傷つき、人を信じられなくなってしまった人が、もう一度愛のある生活を取り戻したいと願う時
まずは動物を飼うのが有効らしい。
特に、人間の最高の友達で愛情深い犬は最適。
3度も流産してなかなか子どもを産むことができなかった不育症の友人は、もう赤ちゃん無理だと思うから犬を飼うことにしたと言って、犬を飼い始めて1年もしないうちに無事に子どもを産むことができた。
犬がいることで、彼女の生活に愛が満ちて、魂の傷が癒されたからだと私は思っている。
私も次仕事と定住場所が決まったら、犬を飼おうかなと考えている。
再婚相手や娘の妹はお金で買えないけど、犬ならお金で買うことができる。
私の魂の傷を癒して、自己肯定感を少しでも高めるため、
まずは母子2人の生活に、母子間の愛情以外の愛を充満させるのが手っ取り早いかな。