『虎に翼』をTVerでかなり遅れながら見ている。
戦争直後は、夫を戦争で失った女性が溢れていて、
ああ、それなら全然マシだなあとか思ってしまう。
今パートナーと若くして死別してしまった人は、周りに同じような人がいなくて、一歩外に出れば夫婦と子どもの幸せそうな家族ばかり見えるから、自分だけがこんな悲しみを背負って、孤独で、愛をなくした人間のように思えて、辛い。
統計上や、SNSやニュースにはシングルマザーやシングルファーザーがたくさんいるかのようだけど、不思議と友人知人にはいなくて、街中にもいないように見えて、いつでもどこでも子どもと二人きりの自分が、ひどく寂しいように思える。
戦後なら、家族も友人もご近所もみんなみんな未亡人で、悲しみや虚しさを言葉にするまでもなく、共感しあえて分かち合えたんだろうなあ。
SNSを見る時間を半分に減らしたら、メンタルヘルスが劇的に改善したというデータがあるらしい。
それはやっぱり、SNSの世界に、今の自分のように人生どん底で孤独で悲しい人間が他にいないかのように見えるから。
みんな楽しそうで幸せそうに見えてしまうから。
なんで自分だけ。
なんで私が。
そんな風に思うから辛くなる。
結婚する時、二人なら悲しみは半分、喜びは二倍に、なんてよく言うけれど
それは本当のことで、気持ちを素直に吐き出せる相手、いいことも悪いことも受け止めて一緒に喜んだり悲しんだりしてくれる相手がいると、心の器は溢れなくて済むのだ。
私はまだ、友達が「旦那が」とか友達の子どもが「パパが」とかいうたびに少し傷つく。
持っていたものを失ったから悲しいし
失ったのは自分だけのように思えるからもっと悲しい。
きっとそれは錯覚なのだろうけれど。
こういう辛い気持ちを吐き出せる相手を持たない毒親育ちのシングルマザーは、カウンセラーや占い師などの専門家の力を適度に借りることが必要。
今や、SNSにさえも素直な気持ちを書いたりはできない。
見知らぬ誰かの反感を買ってもっと傷つく結果になることが往々にしてあるよね。
かといって子どもに吐き出しちゃいけない。
私はそれを最近何度かやってしまった。
娘の前で泣いて、そんなママを見て娘も泣いて
娘の辛そうな顔を見て、もっと辛くなって自分を責めて。
子どもに慰め役をさせてはいけないし、
大人の離別の苦しみやママが頑張っていることの理解を求めたりしてはいけない。
人は一番近くにいる人につい気持ちをぶつけたくなってしまう。
でも、その結果本来その辛さを背負わせるべきじゃない相手に背負わせてしまうことがある。
だから、専門家を吐き出し口にする。
お金はかかっても、それで自分と子どもの心が守られるなら、安いはずだ。
離婚を経験している女優のMEGUMIさんも、著書「心に効く美容」に書いていた。