子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

シングルマザーは子どもの躾ができない?

去年実家にいた時に父に言われたこと。

 

「ちゃんと躾しとけ!」

 

当時8歳だった娘は、父に礼儀のない口の聞き方をした。

 

文句を言うならもう帰ってくるなと8歳孫に言った父 - 子の心親知らず

 

ある日、夕方に私と娘と母が3人で買い物から戻ってきた。

1人家にいて出迎えた父に対し、娘が「じいじなんで鍵かけてるの、ばあばが鍵開けとくねって言ったのに!」と言った。

すると父は「あ?なんやお前は....文句ばっかり!」と急にキレた。

娘に向かってキレた父を、え?と思って見た私に向かって「ほんまに文句ばっかり言ってお前らはなんや!ちゃんと躾しとけ!」と言ったので私はキレた。

 

「この子父親いないんだからしょーがないでしょ!男の人に怒られるの慣れてないんだからやめてよ!」と言ったら

「父親いないからだと?なんか言ったらすぐそれか!」

 

不意に口に出た「父親いないんだからしょーがないでしょ」という自分の言葉。

 

確かにわたしは子どもの躾がうまくできていない。

 

幼児の頃は、その結果はまだ現れておらず、むしろ「極力叱らない・押しつけない・子どもに選ばせる・自主性を育む・好きを伸ばす」ことを信条に、うまくやっているつもりだった。

 

小さな頃は、娘の様子を見て両親も叔母も「上手に育ててるわ」と褒めていた。

 

ところが、小学生になって口の利き方も一人前になり、集団生活の中で大人に対する礼儀を大人側が要求するようになると、娘はそれがちゃんとできないことが見えてきた。

 

・挨拶しない

・食べ方がきれいじゃない

・姿勢が悪い

・すぐに反抗する

・文句を言う

 

わたしはこれらの躾を、主に父にされてきた。

 

父は食事の時の姿勢に厳しかった。

膝を立てたりすると、すぐに膝を叩かれた。

 

両親は互いにあまり挨拶をしていなかったような気がするけれど、私たち子どもには

「挨拶!」と厳しかった。

 

文句なんて、絶対に言わせないという圧力があった。

 

わたしは1人で育児をしていて、そんなことに構っている余裕なんて皆無だった。

 

仕事のこと、収入のこと、家事、食事の準備、子どもの幼稚園や学校のこと、自分の人間関係、これからの人生、過去の後悔、親への思いを浄化すること、夫のことを想うこと。

 

膨大な任務と思考しなければならないことに、傷つき過ぎた心で対処するので必死だった。

 

子どもがご飯を食べてくれればそれでよかった。

今日を生きることができれば、それでよかった。

2人で生きるために、必死だった。

 

だから娘が口を閉じて食べていないことに気がついたのは、8歳を過ぎてからだった。

お箸の持ち方は何度も指導して、使えるようになっただけで、十分だと思っていた。

 

挨拶をしないのは、家に私と2人しかいないからだと思う。

子どもは「挨拶しなさい」と言われるより、大人同士が挨拶しているのをみて覚えるものだ。

 

娘は、大人が挨拶している様子を見る機会は両親揃っている家庭より少ないと思う。

 

わたしは他人に会った時に、小さな子どもに「挨拶しなさい」というのが嫌だった。

そんなふうに強要するのが嫌だった。

外でそうして厳しく躾されている子どもが、大人には礼儀正しいのに他の子を虐めたりしているパターンをいくつか知っている。

 

子どもは強要したり押さえつけたりすれば、どこかで発散しようとする。

 

だから言わなかった。

 

子どもらしく、自然に伸び伸びと育ってほしい。

そんな思いで子育てをしてきてし、一番は細かいところまで手を回す余裕がなかったのが大きい。

 

私が育った家では、父が子どもに食べ方の躾をしている間、母は食事の準備をしたり片付けをしたりしていた。

 

私はそれができない。

 

全部1人でやらなければならない中で、丁寧に子どもを躾けるのは無理難題というものだ。

 

ドラマ『フェイクマミー』で、偽ママかおるさんのお母さんが、イロハちゃんの行動を見て、「靴を揃える」「鞄を床に放り出さない」「脱いだ服をソファに置きっぱなしにしない」などの躾をしていた。

 

母子家庭でお母さんが社長という忙しい仕事をしているイロハちゃんは、そういった部分での躾がされていなかった。

 

言葉遣いもできていなかった。

 

なんだか、同じだなあと思った。

 

子どもの行動1つ1つを監督して、きちんとした振る舞いができるようにしつけたり教育したりするのは、親に時間と精神的余裕がなければできないと思う。

 

シングルマザーの場合、食事を用意するだけでも大変なことで、子どもが食べている間ママは食べないで他の家事や仕事をしていたりするんだから、細かく躾なんてできない。

 

子どもを養う収入を得る仕事と、家庭を回す仕事の2つを1人でやっているなんて、正直人間の限界を超えたことだと思う。

 

そんな人の子どもに何か至らないところがあったら、祖父母や親族は助けを差し出すべきであって、何があっても非難するべきじゃない。

 

私の母は、「育児に男はいらん」と私の夫に言い放ち、私たちを離婚させた。

その夫である父は、「ちゃんと躾しとけ!何か言うたらすぐ父親がいないせいにするな」と言った。

 

愛ある親なら、娘が子どもがこんなに大きくなるまで孫を育てたことを労い、褒めてくれるだろう。

 

1人で本当によく頑張ってるね。

 

こないだ娘は10歳になった。

ハーフ成人式だ。

 

両親からのメッセージは孫へのものだけだった。

 

孫が10歳なら娘が母親になって10年の節目。

労いの一言くらい言えないのだろうか。

あろうことか、夫を亡くすという苦しみを背負って子育てをしてきた実の娘に対して。

 

シングルマザーは両親揃っている家庭に比べると、子どもの躾が行き届かない部分があるかもしれない。

 

時間と労力のソースが一人分しかないのだから、行き届かないのが当然だし、本来子供なんて1人で育てるものじゃない。

 

無事に健康に育ててきただけでも、賞賛に値するんじゃないかな。

躾、誰かやってくれませんか?

 

年寄りが子育てしている人たちに対して、こんなにも不親切だから、日本は子どもが増えないんだと思う。