(この記事は過去に書いたものを転載しています)
2016年5月3日
夫は、カーテンを開けない。
昼間でも、閉め切ったままだ。
リビングなど、私もいる部屋は私が開ける。
夫は、いつも隣や向かいの建物の住人の視線を
気にしている。
それが例え、望遠鏡で覗かないと人の姿が
見えないような距離であっても。
私が開け放っていると、
よくそんな部屋で着替えたりできるね!
見られるよ。と言う。
私は、わざわざ誰も見てないよ!と言う。
話しかければ聞こえる距離に向かいのビルが接近しているなら
まだしも、まるで望遠鏡ででも誰かがこちらを覗いているかの
ように言う彼は、やはりまだ被害妄想が取れていないんだなあ、と
思う。
朝、いつも夫の方が先に起きている。
どんなに天気のいい日でも
彼はカーテンを開けない。
彼の中に、まだ、光を恐れる悪魔が住み着いている。
何度も、いろいろな能力者の方に追い払ってもらったのに。
しつこいな。
夫が自分からカーテンを開けて、明るい部屋にいる姿を
見たら、私は、もう大丈夫だと思えるだろう。