（この記事は過去に書いたものを転載しています）
2016年5月24日
夫はヘビースモーカーだ。
精神病患者の多くが喫煙者だそうで、精神病棟の喫煙所は
にぎわっている、と夫が言っていた。
たばこが脳に与える影響と精神疾患が関係があるのかは知らない
けれど、とにかく、何かそういうものに依存していないと
自分を保てないらしい。
彼は５年ほど前から、何度も禁煙を試みている。
新婚当初に一度２週間禁煙していたことがあったが
その時はレッドブルというエナジードリンクに依存していた。
その後レッドブルの飲み過ぎで心臓発作を起こし、
死んだ人が何人もいると知って、すぐやめた。
その時たばこを復活してしまったのは、彼曰く
私がイラつかせたから、だそうだ。
だいたい、人のせいにするよね。
それからずっと離煙パイプというものを使っていた。
これは1番から31番までニコチン削減量の異なるパイプを
順に使っていくもので、だんだんと無理なく体内からニコチンを
抜いていき、自然とやめられるようになる、というもの。
最後の31番は、まだ完全にやめるのは無理だという人は
そのパイプを使い続けてもいい、というものだそうで、
彼はなんと４年間、最後の31番を使い続けていた。
だからもうニコチンはほとんど摂取しておらず、パイプの中に
たまり続け、彼の日課はそのパイプを掃除することになっていた。
パイプを拭いたティッシュは毒々しい匂いがして、私はそれが
嫌だった。彼がでかける前にパイプ掃除に時間を取られるのも、
嫌だった。
自分はパイプを通してほとんどニコチンを摂取せずに一服を
楽しんでいるのに、周囲には容赦なく煙がいくのも、嫌だった。
離煙できないなら、そんなパイプでごまかさないで
正々堂々とそのままたばこを楽しみなよ！と私はよく言っていた。
でも仕事もせず、毎日家にいて体は暇で、
自分の頭の中の声の対処に
疲れている状態では、禁煙するなんて無理だろうな、
とも思っていた。
もしかして仕事とか始めて忙しくなれば、
たばこのこと忘れるぐらい何かに
集中して、やめられるんじゃないか、と思ったりして。
そして今。
日本から海外生活に戻ってから、
いつの間にかパイプを使うのをやめていた。
海外にパイプを送るのもお金がかかるんだし、
どうせやめられないんだからパイプを使わないのは
別によかった。
今の家のオーナーには、部屋で喫煙するなと言われているし
その前に私が許さないから、バルコニーで吸っていた
わけだけれど
数日前、夫がバルコニーで吸っている時に上の階の住人から
「たばこをやめてくれ！息ができない！」
と直接言われたそうだ。
暑くなってきてみんな窓を開けるようになった。
恐らく夫の部屋の上の部屋は子供部屋っぽくて
上からの声はその父親だったと思われる。
煙は上にのぼっていくから、もし私が逆の立場で、
赤ちゃんが寝ている部屋に
下からたばこの煙が入ってきたら、文句を言うかもしれない。
そして夫はその夜、ブチ切れて、ちょうど引っ越し荷物の段ボールが
たくさん廊下に置いてあったので、それをバンバン足で蹴って
暴れた。
そんなことしたって、怖い思いをするのは何の罪もない
嫁と子供であり、
文句を言った上の住人は痛くも痒くもないのに。
しかし彼は、すごく落ち込みながら、仕方なくアパートの
外の駐車場まで吸いに行った。
これから毎回、外まで吸いに行かないといけない。
そんなことまでして、もうたばこやめろって
神様の言葉なんじゃないの？と私は言った。
日本でも、今ベランダでさえ喫煙できない感じに
なっているらしい。
日本ではベランダに洗濯物干すから、それに匂いがつくし
窓を開けて新鮮な空気を室内に入れる権利はみんなに
あるわけだしね。
アメトークで以前『たばこ芸人』が集まった回の時、
みんなだから
アイコスという名前の電子たばこを使っていると話していた。
たばこを吸っているかんじなんだけど、外に出る煙は
無害の水蒸気になる機器。
これなら部屋の中でも吸える。
夫に、禁煙できないなら、電子たばこにしてみたら？
と言った。
でも彼は、もうやめようか～。と言っている。
まだやめていないけど。
ヒーラーさんはみな、ヒーリングとたばこは相反するものなので、
まずは禁煙ですね～と言う。
ヒーリングや健康系の何かをやっている人で、
喫煙者はいない。
たばこは、直感を鈍らせるし、やはり聖なるものと
相性が悪い。
ただ夫の場合、精神病の薬がある。
薬をやめるか、たばこをやめるか、どちらが先なんでしょう？
シータヒーラーさんもそう言っていたそう。
同時にやめるのはきついだろう。
どちらにも依存性がある。
どちらを先にやめたら、うまくいくんだろう？
昨日知ったことだけど、夫は３日ほど前から精神病の薬、
リスパダールを飲むのを勝手にやめていた。
夫はどのヒーラーさんにもいつも薬をやめても大丈夫かと
聞くけれど、
みなさんおっしゃるのは、
精神病の薬ははっきりいって必要ないものです。
それは脳に思い込ませているだけで、実際には
何かに効いているとかではないんです。
だからもし、薬を飲まなくても大丈夫。いや飲まない方が
調子がいい。と自分で本気で自分の脳に思い込ませることが
できるなら徐々にやめてもいいと思いますよ。
ということ。
すべては”思い込み”だから”思い込ませる”ことが大事。
表面的じゃダメです。
潜在意識に届くくらい、本気で、強く。
しかし昨日の朝、やっぱり周囲の声が気になるし
なんか怒りっぽいし、生きづらさを感じる。
と訴えて来たので、つい
ほんとにリスやめて大丈夫なん？と言ってしまった。
そうしたら夫は弱気になって、やっぱまたちょっとかじろっか？
と言ったので、それはやめた方がいいと止めた。
薬を勝手にやめて、数日経ってやっぱり
しんどいからまた飲んで、というのを繰り返した場合、
再発する確率が上がるらしいから。
そうすると今の薬の量じゃ効かなくなり、
また強くしないといけなくなって、
寛かいへの道が遠のいてしまう。
長年神経を麻痺させる薬を服用していたのだから
やめたら最初にちょっとしんどくなるのは当たり前。
禁煙でもダイエットでも、最初が一番きつい。
そこでやめたら、ただの失敗。
でもその時期を乗り越えたら、別の世界が開ける。
今の夫は、仕事も始めていまだかつてなく忙しい。
1日中ソファでゆっくり読書したりテレビだけ見ていた時期が
長かったのだから、確かに疲れるだろう。
そんな中で、彼はリスをやめて、
その代わりに眠剤を増やしていた。
また昼間ちょっとしんどい時に1錠飲んで、やり過ごしている。
正直、私にはそうやって薬やたばこに依存しないと
生きていることに耐えられないというほどの気持ちが、
分からない。
私は何の薬も必要ではない。
ただ、甘いものを食べるだけ。
今、リスをやめるという挑戦をしている夫に、
さらにたばこも辞めて眠剤もやめて、というのは無理だ。
一つずつ、ゆっくり減らしていかないと。
反動がきたら、怖い。
今また彼はシータヒーリングのセッションを受けている。
これらをやめることについて、
何かいいアドバイスが聞けていたらいいな。
