子の心親知らず

出産後2年で離婚した毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

男の真のかっこよさは攻撃力より忍耐力にある。

若い頃、ちょっと危険な男が好きだった。

 

影のある、闇のありそうな男に

惹かれがちだった。

 

元夫で出会う数年前、

やくざモノのドラマにはまっていた。

 

10代の頃から

抗争とか仁義とか

そんな世界の話を見るのが好きで

そこに出てくる男をかっこいいと思っていた。

 

だから、現実世界でもそんな男に

惚れてしまい、惚れられてしまった。

 

警察やヤクザのドラマに出てくるほど

危険ではないかもしれないが

 

元夫は、都心で育った環境もあって

田舎の優等生の私からみたら

完全にドラマの世界の人だった。

 

運が悪ければ捕まってもおかしくない

悪さを若い頃まあまあやっていたみたいだった。

 

元夫の家は都心で商売が成功していて

大金を動かしていた。

 

彼は芸能人の子息が通う私立の学校で

卒業後タレントになった学校一の美人と付き合ったり

ヘリでデートしたり、そんな青春時代を過ごした

人だった。

 

地方の公立高校で寄り道する場所さえなく

勉強だけしていた優等生の私が

こんな都会の危険な男を引き寄せてしまった。

 

なんかこう描くと漫画みたい・・・

(実話です)

 

私の父は詳しいことは言えないけど

国家公務員で40年お国のために働いてきた。

天皇陛下からある賞をいただいたりもした。

 

元夫の父は商売人で

都会で商売に成功しているとヤクザやさんとの

絡みは避けられないようで

 

飲み屋でヤクザと喧嘩してチンピラの頭を

ビール瓶で殴り、あとで大変なことになったり

そんな裏社会の修羅場もくぐってきた人だ。

 

真逆の世界にいる2人が外国で出会い

夫婦になってしまったというわけだ。

 

日本にいたらまず出会わなかったと思う。

 

夫の家族や過去の話を聞いて

私はちょっと興奮したり引いたり

でも概ね面白がっていた。

 

なぜなら、私が知っている夫は

大人しく謙虚で素直な

可愛げのある男だったから。

 

まさかそれが精神安定剤の大量服用に

よって造られていた人格だったなんて

わかるはずがなかった。

 

今の彼が穏やかな人なら過去の悪さは

別にいいよ、環境のせいだしね。

 

そう思っていた。

 

たまに、彼の攻撃性が見えることも

あったけれど、ほんの短い時間で

収まっていたから、流していた。

 

だけど皮肉なことに出産直後

彼は精神安定剤の服用を急にやめてしまった。

 

それで元々の彼の性格が姿を表したのか

それとも薬の影響で鬱が躁に一気に反転したのか

昔の彼を知らない私には分からない。

 

どっちが本当の人格で

どっちが病気なのか

掴めなくて

 

ただただ怖くてショックで

悲しくて、混乱した。

 

彼は、生後3ヶ月の娘を連れて

行ったオランダで

ある危険なモノを

買いに行ってしまった。

 

父親になった彼が

そんな行動をしたのが悲しかった。

 

もともと私はタバコさえ嫌だった。

子供が生まれたらなおさら。

 

ドラマの中でタバコをふかす刑事役の

俳優はかっこいいけれど

 

赤ちゃん連れの自分の夫が

いつもタバコを吸っていることには

嫌悪感しかない。

 

元夫の外見は、確かにイケメンだった。

高校のミスターコンテストで優勝したこともあるそうだ。

 

新婚当時、夫をみた知り合いや知り合いじゃない

結婚したい女性たちに

どこであんなイケメンと出会ったのか、と興味津々で

聞かれることも多かった。

 

そう言われたら私も嬉しかったけれど

魅力的な外見とは反対に

彼の精神がボロボロであることは

誰にも言えなかった。

 

独身女性たちに羨ましがられるたびに

でも精神がね・・・と心に一抹の影が現れた。

 

精神安定剤をやめてからの彼は

本当の意味での「危険な男」になった。

 

悪い奴を倒す公安役の小栗旬の腕力は

かっこいいけれど

 

妻子の前でダイニングテーブルをひっくり返す

夫の腕力は恐怖と嫌悪の対象でしかない。

 

1歳になったばかりの娘がニコニコ伝い歩きを

したその部屋で

睡眠薬を大量に飲んでソファでぶっ倒れてみせる

子の父親。

 

悪い奴はだいたい友達、みたいな感じで

自分を捨てたら奴らが黙ってるかな、と脅す夫。

 

私が好きな警察もののドラマでは普通の

セリフも、現実の日常で聞かされると

生きた心地がしなかった。

 

「殺されるかもしれない」

「殺してしまうかもしれない」

 

この、生き物にとって最大の恐怖に

毎日長時間耐えられる普通の人はいない。

 

警察のドラマはとてもおもしろいけれど

実際に警察のお世話になるのは

楽しいことではない。

 

はっきりとイメージしたり

心の底から望んだことは現実になる。

 

たとえそれが悪いことであっても。

 

私は危険な男のドラマにハマって

憧れたりしてしまったために

自分の現実に引き寄せてしまった。

 

若い頃は、そんな刺激が欲しいものでもある。

 

だけど歳を重ねて

何より、子供ができたら

そんな危険な刺激は1つもいらない。

 

欲しいのは

安心・安全・平和。

 

一緒にいる人は

外見がいいに越したことはないけれど

何より大事なのは

心が安定しているかどうか。

 

男の真のかっこよさは

攻撃する力よりも受け止める力なんじゃないかと

思う。

 

子供を育てるに当たって

男にもっとも求められる能力は

忍耐力だ。

 

産後の妻のヒステリーにもじっと耐える。

毎日仕事をすることにじっと耐える。

子供の泣き声にもじっと耐える。

 

古代、獲物をとるチャンスを

木陰に何時間でも身を潜めて

待っていたように。

 

本当にかっこいい男とは

堪えることのできる男なんじゃないか。

 

それを度量、器ともいう。

 

男は度量、女は愛嬌

 

本当に、昔の人がいうことは

真実を突いている。

 

私は、生きた心地のしない日常を

経験して、やっと、分かったよ。