子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

心の病に薬はいらない〜私が洗脳から覚めるまで2〜

統合失調症の夫との結婚生活は

地球を何周もしたような気がするほど

物理的移動も多く

精神世界も凄まじい勢いで

変化していった。

 

彼は資産家の息子で

精神病。

 

私が知らない、理解できない

ことだらけだった。

 

結婚したからには彼のことを

理解したい。

この結婚を素晴らしいものに

したいと

 

精神病のこと、

富裕層の思考など

一生懸命勉強した。

 

そんな中で

ユダヤ人大富豪の教え』

の著者の本田健さんや

 

精神医療の闇を暴いている

内海聡医師のことも知った。

 

彼の心を救うため

私たちは世界中のヒーラー

医者、占い師、霊能者、僧侶

を訪ねた。

 

元夫は向精神薬リスパダール

睡眠薬を毎日服用していた。

 

彼の後ろを歩いている時

左手が不自然な形で固まっていることに

気づいた。

 

それは、昔の同僚のおじさんで

脳梗塞の後遺症のある人の

左手と同じ感じだったから

 

彼は脳に異常があるのかな、と

思った。

 

出会った当初は薬の量が多かった。

 

基本的には、ボーッとしている

朴訥な人という印象だった。

 

彼は働かない頭を働かせるため

エナジードリンクを大量に飲んでいた。

 

エナジードリンクと甘い缶コーヒーが

彼の日々の飲み物で

そして頻繁に嘔吐していた。

 

それも、トイレには間に合わないので

部屋のゴミ箱に吐いていた。

 

シャワーの時は水音の間から

人の声がするんだと音楽を

流しながらシャワーを浴びていた。

 

寝る時はテレビを付けっぱなしに

したがり、一緒に住むようになってからは

私がそれでは安眠できないので

少しづつテレビの音量を下げ、

私が隣にいる安心感もあってか、

3ヶ月後にはテレビなしで寝られるようになった。

 

睡眠は短く、朝の4時ごろには目が覚めて

リビングに移動して本を読んだりしていた。

 

そして必ず突然昼寝をする。

 

エネジードリンク、砂糖入りコーヒー

タバコ。精神病の薬と睡眠薬

そして不眠、自律神経の失調。

 

薬は夫の父親が病院へ行って

もらい、それをまとめて

送ってくれていた。

 

たまには本人の診察が必要だと

2度ほど付いて行ったことがある。

 

精神科の医者は

簡単な問診だけでいつもの薬を出す。

 

私が不安に思うことを訴えても

特にアドバイスなどはなかった。

 

薬を増やすか、減らすか

それぐらいしかできないと。

 

私自身が初めて心療内科へ行ったのは

20歳ごろ。

摂食障害を治したくて自分から

渋る母に頼んで連れて行ってもらった。

 

その医者は

「でもあまり吐かないんだよね〜。

過食症は普通嘔吐とセットだからね〜

単に食べ過ぎてしまうってだけなんでしょう。」

 

何か書面をみながら、

それだけ、言った。

 

母は、

「それ見たことか。

あんたが怠けてるだけなんや。

病気なんかじゃないわ。」

と言い、

 

事前に本を読んで

摂食障害の原因は母との関係にあると

知った私の、母が何か気づいてくれるかも

しれないといった期待を、

打ち砕いた。

 

無表情に突き放した心療内科医と

この時の母の憎々しげな表情は

私の、医者と親に対する

信頼に大きなヒビを入れた。

 

そして結婚後、夫の付き添いで

精神科に行き、普通の精神科医

患者を救う気などさらさらないと

思い知る。

 

精神科医はやはり

無表情に、書類やパソコン画面を

見ながら、決まり文句を繰り返すだけ。

 

そして、内海聡医師の本を読んで

それは確信に変わる。

 

医者に丸投げして薬を飲んでいても

救われることはない。

 

それどころか、その薬によってこそ

脳はどんどん破壊されて行く。

 

それは、夫の様子を見ていれば

明らかだった。

 

 

 

 そして私たちは糖質制限をしたり

ヨガをしたり

気功に行ったり

西洋医学ではない方法で彼の精神を

回復させようと色々と試した。

 

共通の友人がオラクルカードを

勧めてくれて

(その人も強烈な毒親育ち)

彼は毎日オラクルカードを

引くようになった。

 

天使からの温かいメッセージは

不安に囚われがちな夫の心を

癒す重要なツールになっていた。

 

これらのどれもが、

効果はあったと思う。

 

いつの間にか夫はテレビも音楽も

なしに眠ることができるようになり

時には運動をしたり

 

エナジードリンクも甘いコーヒーも

完全にやめ、私と一緒に3食健康的な

食事を採り、結婚当初とは見違えるほど

健康になった。

 

自律神経の異常は睡眠が短いことを

除けば、ほぼなくなった。

 

幻聴や妄想のような話は時々するものの、

それを聞いてくれる私という存在が

いるだけで、すぐに安心してくれた。

 

仕事の話も出るようになり

まだ精神病薬と睡眠薬は手放せないものの

その量は半分くらいになっていた。

 

処方された薬を包丁で半分に割って

飲んでいた。

 

私自身は、摂食障害が治ったのは

22歳で出会った初めて心から大好きだと

思える恋人の存在、つまり親以外の他者からの

愛情と、

森田療法だった。

 

森田療法では

”あるがまま”

 

心が普通じゃない今の自分を受け入れ

共存する。

 

今のありのままの自分で

日々の生活を送る。

 

精神病を治そう、とか

否定するのではなく

 

これが今の私なんだと

丸ごと受け入れて生活すること。

 

seseragi-mentalclinic.com

 

 

私にはこのやり方が合っていた。

 

この本は、母と大喧嘩の末に

一人暮らしを始めた私に

確か22歳ごろに母が送ってくれた本だ。

 

この本を選んだ点に関してだけは

母に感謝している。

 

私は実家を飛び出し、

そして摂食障害のために

留年した。

 

実家を出たからこそ

母は少し冷静に考えることが

できたのだろう。

 

例え精神病でも、

太っていても、

そんな自分を”あるがまま”に受け入れて

日々やるべきことを淡々とやる。

 

治ってから、やろう。

ではなく、今やりたいこと、

やらないといけないことは

今の状態のままでできる

精一杯をやる。

 

そんな風に心がけるだけで

薬など1つも飲まずに

摂食障害を治すことができた。

 

正確には、気づいたら

普通に戻っていた。