子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

夫が統合失調なのに子供を持つ決心をした理由

(この記事は過去に書いたものを転載しています)

 

2016年7月11日

 

夫は、私と出会うずっと前から統合失調だった。
そのことを付き合ってすぐに聞かされたけど、
それでも結婚したかったから、結婚した。

統合失調については、何も知らず調べもせず、
外で時々会う限りでは病気のような印象は

受けなかったから
控えめで優しくて、面白い人だと思っていた。

結婚して一緒に暮らし始めて、

夫の普通ではない様子を目の当たりにし、
怖くてパニックになって、毎日泣いた。

こんななのにプロポーズして、

1人の人間を自分の地獄に引き入れた彼を人でなしだと思った。

 

ただ道連れが欲しかっただけなのか
私の人生を犠牲にしても自分だけが救われたくて、

たまたま私に白羽の矢が立ったのかと、

彼を信頼できなくなっていった。

結婚から半年は、毎日後悔して毎日離婚したいと思っていた。

でも早すぎる。

自分で決めたのにそんなすぐに諦めて逃げるなんて
無責任過ぎる。

 

母にもそう言われたし自分でもそう思ったので
何とかやれることをやって、頑張ってみよう。

一緒に治療法を探し、良さそうと思ったらすぐやってみた。
世界中のいろいろなヒーリング、セラピー、カウンセリングを

一緒に受けた。


医療だけでなく、東洋医学、気功、霊能者など多角的に

アプローチした。

そうしながらも何度も大ゲンカしたし、

夫が暴れて物を投げて
怖い思いをしたり、もう離婚する!と

荷物をまとめようとしたことも一度ではない。

泣いたり笑ったり喜んだり怒ったり
アップダウンの激しい結婚生活。

夫は子供好きで、

結婚前から子供がほしいと言っていたけれど
私には子供を持つなんて、到底考えられなかった。

夫のことを理解しようと、

少しでも普通の生活が送れるようになりたいと、

必死だった。

もちろん幸せな時も楽しい日もたくさんある。

基本的に夫はいい人で、優しくて楽しい人だ。

だんだん私も彼の苦しみを知り、心の傷を知り
同時に私の傷、心の癖もわかり、
いい精神修行なんだと思うようになった。

お金については、夫の親が援助してくれていた。
そのことも喧嘩の1つの原因だったけど、私はお金の心配
をしなくてよかったから、働きながら夫を支えるということを
しなくてよかったから、まだ、やってこれた。

夫の親は幼少期から育児放棄していたし、

統合失調を発症してからも
人に預けて、自分たちで息子を救う努力はしなかった。

彼らは、お金を与える以外に、

面倒を見る方法を知らないみたいだった。

だから夫の親が金銭面を負担し、私が精神的支えと、

身の回りの世話をすることで、

私達家族はバランスを取っていた。

だがそんなことは、永遠には続かない。
親は不死身ではないし、もうすでに「老後」なのだ。

私は夫が働ける状態になるように、それだけを願って
一生懸命彼と、彼の心と、向き合い、共に闘ってきた。

結婚して2年が経ち、夫はいとこと友人に誘われて会社を
立ち上げた。

 

毎日通勤とかしなくていい仕事で、彼の
ことをよく知り、病気のことも私よりずっと以前から

知っている2人がパートナーだったので、好都合だった。

夫が仕事するんだ!
私は喜び、期待に胸を躍らせた。


その後しばらくして、もう仕事も始めたし、病的な症状も
だいぶ少なくなったと思ったので、避妊をやめた。
子供を持つことは、夫の強い希望だったから。

ただ私は完全に子供を持つことに

前向きになったわけではなかった。


夫のビジネスはいろいろトラブルもあって

なかなか予定通りに
進まず、出資したお金も全然回収できない状態が

2年続いていて


私たちは相変わらず喧嘩していたし、

夫の調子も行ったり来たりでやはり不安は消えなかった。

積極的に子作りはせずに来たけれど、

2年前の年の終わりに、ある占い師に会い、

「子供もうすぐできるよ。
この子は賢くて丈夫で親孝行ないい子で、子供を持つことで
あなたの人生はよりよくなる。」

そう言われて、私の不安は消えた。

たかが占い?
いいえ、占いの真の目的は、人生を前向きに進むために
背中を押してもらうこと。

 

三者に、それも天の声を聴く術を
知っている人に、勇気付けてもらうこと。
得体の知れない不安を消し、

明るい未来を信じるきっかけをもらうことだ。

ここから私は子作りに積極的になり、

予言通りその占いから
5ヶ月で子供を授かった。

妊娠中は、子供にパワーをもらっていたのか、
不思議と不安はなく、夫も安定していて幸せな日々だった。

だけど出産してからは、やはり想像以上に大変だった。
そのあたりは

里帰り出産の理想と現実~里帰りの理由~ - 子の心親知らず

の記事で書いた通り。

日本を離れてから比較的安定した日々を送ってきたが
最近夫が2人目作ろうか?みたいなことを軽く言ってきて
私は腹が立った。

旦那がこんなんなのに子供2人なんか絶対無理!
ちゃんと外で働いて家にいない旦那さんだったら考えられる
かもしれないけど、旦那が家にいてこんな状況で私手一杯!
絶対無理、考えるだけで疲れるから2度と言わないで!

と、きつく言ってしまった。。。。

夫は1日中落ち込んでいて、朝から夜まで何も食べていない。

朝この会話をして、昼ごろ夫がなぜ落ち込んでいるのか
気づくのに15分くらいかかった。早い方だ。
キツイ言い方したことを謝ったけど、彼は元気にならない。

またやってしまったなあ。。。。

本当は、昨日の晩、夫が家にいるから私は海外で
ママ友なしで育児でも、寂しくないんだ。


世の中旦那さんが仕事で夜中までいなくて、物言わぬ
赤ちゃんと2人きり、孤独に耐えている奥さんが多いというのに、
私が全く孤独を感じないのは、常に夫がそばにいるから。


リリちゃんと喋るのが一番楽しい。元気になる。
そう言ってくれる人が、そばにいるから。

それに気づいて、夫が家にいるのもいいこともあるんだなあ。
私は幸せなんだなあ。

と夫に感謝する気持ちになっていたのに。

その翌朝それとは逆のことを言って夫を傷つけてしまった。

なんでこうも不器用なんだろう、自分。