子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

ひとり親家庭の子どもは口数が少なくなる?

一般的に4歳ごろから子どもたちは

とてもおしゃべりになる。

 

それまでに蓄積されてきた言葉たちを

つなげて文にして自分の頭に浮かんだことを

表現できるようになり

 

言葉が止めどなく溢れ出す。

 

だけど、

 

それはもちろん聞いてくれる人が

そばにいるからだ。

 

Youtubeから火がついて

テレビにも出た現在3歳の男の子

ゆうくん。

 

www.youtube.com

 

2歳からすごくおしゃべりが上手で

しかも語彙が大人みたいでおもしろくて

大人気。

 

私もこの子のおしゃべりに驚いた。

 

ゆうくんが天才とかそういうことではなくて

環境がいいなあ、と思った。

 

このチャンネルの主軸は

じいじとばあばとママとゆうくん4人の

食卓での会話。

 

(パパはいるけれどお仕事のためか

食卓にはあまり登場しない。)

 

ゆうくんを中心にしているのだけど

大人たちは赤ちゃんことばをほとんど

使わない。

 

大人同士の会話を聞き

自分に語りかけられる言葉を聞いて

答える。

 

インとアウトの練習に最適な

家庭環境。

 

しかも会話が平和で優しくて

ユーモアがある。

 

こんな家庭で育つ子どもは

言語がスムーズに発達して

情緒も安定した子に育つに違いない。

 

間違いない。

 

妊娠中に読んだフランス流育児の本に

書いてあった。

 

 

 

赤ちゃんのうちから大人が食事をするときに

同じテーブルに座らせて

大人の会話を聴かせなさい。

それが子どもの言語と心の発達に

甚大な効果を発揮するから。

 

 

必ずそうさせようと思っていた。

 

でも、私の夫は出産直後から

精神が不調で、なかなか同じ食卓に

座って穏やかに会話することも

できなかった。

 

一緒に外食しても、彼はまず

タバコを吸いに行って

私はいつも赤ちゃんと2人で

食べ終わる頃になって夫が

戻ってくるような有様だった。

 

それからは別れたので

言うまでもない。

 

私の実家にいた時だけは

大人3人の会話を聴かせることができた。

 

でも、母と私は仲が悪いので

ゆうくんの家みたいな穏やかな

空気は流れていなかった。

 

二人暮らしになってから

食卓のお供はテレビになった。

 

まだあまり喋らない2歳の子どもと

2人で食事するときに

私は長年の習慣でテレビをつけてしまう。

 

ニュースだったり、私がみたいバラエティだったり

子ども向け番組だったり。

 

それでも必ず

”一緒に食事をする”ことだけは徹底してきた。

 

娘は1歳半からiPadで動画を見たり

しているけれど

食事のときにタブレットを見せることだけは

しなかった。

 

だけど

子どもが5歳くらいになって

私が食事のときに自分のみたいテレビを見るため

パソコンや携帯で動画を再生すると

 

娘も「ママだけずるい」となって

タブレットでみたい動画を再生しながら

食事をするようになり

 

私は自分もこの時間くらいは好きな

動画を見たいという気持ちが手放せなくて

娘もそのままにするようになってしまった。

 

つまり同じテーブルで食事をしているけれど

それぞれ違う画面を見ているということ。

 

今の時代、

よくある家族の風景かもしれない。

 

外食先で

小学校高学年から中学生くらいの

子どもが親とは一切会話せずに

タブレットや携帯で動画を見たり

ゲームをしているのをよく見る。

 

中には大人同士でも

向かい合いながらもそれぞれ

自分の携帯を見つめっぱなしだったり。

 

それだけはするまいと思ってきたけれど

母子2人の食卓。

 

食事しながらテレビを見る時間が

かなり重要な癒しの時間になっているため

大人の方がそれをやめられずに

 

子どもには良くないと思いながらも

つい放置してしまう。

 

そして6歳になった娘は

外であまり喋らない子になった。

 

家ではしゃべる。

うるさいくらいに。

 

でも外では他人と

親しくなるまでは

あまり喋らない。

 

娘の場合は家庭の言語と

外の言語が違うし

3歳までの言語環境とそれ以降が

変わったので、単純に

言語力がまだ追いついていないという

理由がある。

 

でもそれに加えて

母子家庭であること

家族の成員が少ないことが

影響しているのではないかとも

思っている。

 

同年代のよその子を見ていて

思うのは

おしゃべりな子もいるし

無口な子もいる。

 

初対面で人懐っこい子もいれば

人見知りしてママにすがりつく子もいる。

 

言語力に差がなければ

あとは性格の問題。

低年齢での性格は育つ家庭環境を

反映しているから

 

家庭環境の差。

 

娘の友達ですごくおしゃべりが上手な

男の子がいる。

娘より半年小さいのだけれど

4歳ごろからすごくしゃべる子だ。

 

両親は揃って教師で

父親が育児に非常に積極的である。

 

父親は英語教師で

特に言語教育に力を入れている様子。

 

毎晩母語と英語の絵本を両方

読み聞かせ、4歳から週一英語のクラスにも

入れている。

 

近くに住む祖父母ともよく会っている

ようだし、友達も多そうだ。

 

一方で、あまり喋らない男の子。

両親は仕事が忙しいらしい。

母親は管理職で夜や週末も仕事のことが

よくある。

幼稚園が休みで母親が仕事の時

オフィスで1人タブレットを見ている

姿を見る。

 

構える大人がそばにいない時

いつも遊べる兄弟姉妹がいない場合

子どもの相手は動画やゲームになる。

 

子どもは本来インとアウトの交流を

強く求めているが

インに偏った時間が多くなる。

 

そうすると自分から発することが

難しくなっていく。

 

聞いているけれども答えられない。

表現するのが恥ずかしい。

相手の反応が怖い。

 

わからないから、怖い。

経験値が低すぎるから、勇気が

必要になってくる。

 

さらに娘は私がたまに

友人と食事をしていて

大人の会話を楽しんでいると

嫉妬する。

 

ママが自分にわからない話を

楽しそうにしているのが嫌らしく

 

何かと自分に注目を集めようと

邪魔してきたり

「もう、ママ喋らないで!」

と言うこともある。

 

毎日両親や祖父母の

大人の会話を聞いて

育っていれば

大人同士が自分にわからない話を

することが当たり前の日常になって

慣れているはず。

 

でも娘はそれに慣れていない。

 

ママは自分に話しかける人。

自分の話を聞いてくれる人。

あるいはパソコンや携帯を見ている人。

 

仕方ないとは言っても

この環境はやはり子どもの発育に

いいとは言えない。

 

夫婦喧嘩や大人の親子喧嘩を

毎日子どもに聞かせるよりは

100万倍マシだけれど

 

大人の会話をきくチャンスの

多い子どもの方が

言語と情緒が健全に発達することは

間違いなさそうだ。