子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

パートナーを亡くした人がその後初めてした恋が、どうか実りますように。

昨日、Youtubeでドラマ「私に恋したイケメンすぎるお坊さん」

第7話を見ていて、

 

「清宮さんの奥さんがもう亡くなってるってこと

順子さん知らないんですよね」

 

というセリフを聞いた瞬間に

涙が溢れてしまった。

 

ドラマの台詞というのは

見ている人自身の状況や人生経験によって

受ける感覚が全然違うと思う。

 

20代の結婚前のわたしならさほど何も感じずに

聞き流していたであろうこの台詞

30代のラブラブな時ならその時を想像して

怖いなとか思ったかもしれないこの台詞

 

実際に夫を亡くし、1人で子どもを育てている

今のわたしには

頭で考えるより先に直に魂に突き刺さって

涙が溢れる台詞となった。

 

わたしの場合は少し先に離婚していて

夫の死を目の当たりにはしていないけれど

それでもそのショックはあまりにも

大きなものだった。

 

歳を重ねて70代や80代で

覚悟もできたうえで

亡くなっても、喪失感は想像にあまりある。

 

まして、まだ若い時に

結婚してそれほど長い時間が経っていない時に

不意に配偶者を亡くしてしまったなら

 

しばらくはショックと混乱と絶望で

次また誰かを愛する可能性など

考えられない。

 

それでも、人は愛が本質だから

また不意に誰かに対して愛を

感じることがある。

 

亡くなった人への思いと

今愛を感じる生きている人への思いと

 

まさか。

いや無理だろう。

 

でも、まだわたしの中にこんなに愛が

あったんだ。

 

まだ40代。

この先一生1人で生きていくなんて

悲しすぎる。

 

まだ人を愛することができた。

嬉しい。

 

もう一度、幸せになってもいいですか?

 

でも彼は受け止められないかもしれない。

 

わたしの過去は彼には重すぎる?

こんな女に愛されも迷惑かな。

 

天国の夫は、どう思うのだろう。

 

などなど、

あーだこーだ考えて、悩んで

嬉しくなったり悲しくなったり

希望を持ったり諦めたり

自信を持ったり失ったり

 

 

普通の恋愛でもそんなふうに

1人で悶々と考えて

感情が浮き沈みするものだけど

 

愛し愛された人がこの世にもう

いないという状況での

一生一緒にいるんだと一度は決めた

その相手の、肉体がこの世界に

存在しないという経験をした人の

 

新しい恋愛は、やっぱり

重みが違う。

 

覚悟が、

本気度が違う。

 

余程魂から響く声がない限り

簡単にまた人を好きになったりできない。

 

配偶者や恋人を亡くした人が

一生涯その人だけを想って

現実世界では1人で生きていかなければ

ならないという道理はなく

 

人それぞれの宿命によって

違うんだと思う。

 

また幸せになれるかもしれない。

なってもいいかな。

 

そんな恋は、どうか実って欲しい。

 

夫の精神病が悪化した時に

義母と夫と一緒に行った精神科の

待合室に貼ってあった紙が

今でも忘れられない。

 

人が精神的ショックを受けるランキング

 

1位:配偶者との死別

2位:離婚

 

 

精神科を訪れる人の多くが

このような経験をして

ショックから立ち直れないでいる

人なのかもしれない。

 

このランキングの5位くらいに

投獄される。というのがあって

 

自分が牢屋にぶち込まれることより

遥に配偶者との離別の方がダメージが

大きいのかと驚いた。

 

人間というのは

真に愛を求める存在だ。

 

自分自身が牢屋で一生を過ごしたり

死刑になったりすることよりも

愛する人を失うことの方が

ショックが大きいことが

 

何よりそれを証明している。

 

だからこそ

ほとんどの人は

愛するパートナーに

どうか自分より1日でも後に死んでほしいと

願ったりする。

 

愛する人が動かなくなるその瞬間を

見るのはとても耐えられないと

想像できるから

自分の方が先に肉体を捨てたいと。

 

そんな辛い経験を

必死に乗り越えて

前を向こうと生きている人が

 

また誰かを愛することができたなら

どうかどうか

その想いは成就してほしい。

 

オンライン授業を受けている

娘の小さな背中を見ながら

頑張っている自分に

涙が溢れた。