子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

子育て中の母親が最優先にすべきことはやはり子育てなのか?

(この記事は過去に書いたものを転載しています)

2016年11月15日

 

最近は女性の活躍の場が増えた。

起業するチャンスも多いし、
ネットビジネスなら小さな子どもがいても在宅でできる。

 

自宅サロンや、プロブロガー、ハンドメイド作家などなど、

女性がお金を稼ぐことが容易になってきたと言えるだろう。

 

私も、子供が生まれてから急にあれもこれもやりたくなった。

乳児がいて家にひきこもらざるを得なくなると逆に
私にはたくさんの可能性がある、能力がある、それを発揮したい!

となぜかむくむくと野心が湧いて来た。

 

人は本当にないものねだりだ。

 

結婚と同時に仕事をやめてから、仕事といえばたまに翻訳の仕事
を家でやるくらいで、基本的には暇にしていた。

 

ドラマをまとめて観たり、携帯ゲームをやったり、
本を読んだり、のんびり過ごしていた。

 

それなのに、子どもが0歳児の一番自分の時間がない時に限って
無性にお金を稼ぐことがしたくなってしまった。

 

夫も同時に新規の仕事を始めたばかりで収入が安定しない、
という不安があるのもあって、何かしなければ!
私には仕事をする能力があるのだから!優秀なのだから!と
焦っていた。

 

だけど現実は私が自由に使える時間というのは、
1日何時間もなくて
毎日「時間が足りない!」とイライラしていた。

 

子どもが昼寝している時に夫が話しかけてくると

「私にはこの時間しかないのに!邪魔しないでよ!」

パソコン画面に向き合いながら鬼の顔をして言う。

 

夫が、私にお金を稼げと言ったことはない。

私が時間に追われてあまりにもイライラしているので
彼はぼそっと言ったことがある。

 

「ネットの時間が余分なんじゃ・・・」

 

その時の私は、カチンときて
「私が一番やりたいことを余分だなんて、
やりたいことを奪うなんてひどすぎる!」と言った。

 

だけど夫は、正解だったかもしれない。

 

自分で産んだ子どもがまだ乳飲み子で、ママである私の世話なしに
1日も生きられないというこの時期、

一番やりたいことがネットだなんて、
私は一体何を考えているんだ・・・・

 

ipadスマホは見始めると画面に集中してしまい、
近くにいる我が子にすら目が向かなくなってしまう。

 

こうして幼い子どもをネグレクトするのはいとも簡単だ。

 

このことを、長典男先生にも相談した。

 

今0歳児育児中で、でもやりたいことやできそうなことが
たくさんあるんですけど、最優先にすべきことは何でしょうか?

 

「子育てですよ」

 

そりゃあそうだわ。

何を聞いているのか、私は。

 

頭がいっぱいいっぱい過ぎてそんな当たり前のことも
自分で決められなくなっていたみたいだ。

 

長先生はおっしゃった。

 

子育てってね、実質10年くらいですよ。

子どもの年齢が1ケタの間は母親が必要です。

極端な話その間は父親はいなくてもいいんですよ。

逆に思春期以降は父親の出番で、極端な話母親は
いなくもいい。

 

私はいろいろな子育て本を読んでいたので、それがなぜなのかは
すんなり腑に落ちた。

 

今実家にいて、じじばばは喜んで孫の相手をしているけれど、
娘は眠くなった時、おなかがすいた時は必ず私のところへ来る。

 

じじばばに見てもらって私が別の部屋で作業などしていて、
トイレなどで1階に降りると、娘は私の姿をみつけて
すごく嬉しそうに笑って最近拍手ができるようになったので、

ぱちぱち拍手してくれる。

 

姿を現しただけで拍手してもらえるなんて、
こんな嬉しいことがあるかしら。

 

子どもが身の回りのことを何も自分でできない間、
それを1つ1つ覚えていく間


食べることは、眠ることは、お風呂に入ることは、
服を着ることは、
楽しいんだよ、気持ちいいんだよ、と覚える間


自分と他者を信頼することを学んでいく間

 

その間、それを子どもと一緒にやるのに適しているのは
母親なのだ。

 

一般的に、女性の方が身の回りの細々したことを
やるのは得意である。

 

女の子は、小さいうちから誰が強制するわけでもないのに
おままごとをしたり、着せ替え人形をしたり、
ミニチュアハウスで遊んだりする。

 

それは大人になり、実践される。

料理をし、子どもの服を着替えさせ、
部屋の片づけや模様替えをする。

 

男には絶対にできないというわけではない。

中にはこういうことが好きで得意な男性もいるし、
苦手な女性もいるかもしれない。

 

でも、子供のうちから、
やはりこういったお家の中のことが好きで得意なのは
どうしたって女の子なのだ。

 

5歳の頃、夫はミニカーで遊んでいた記憶がある。

私は妹とおままごとをしていたし、
赤ちゃん人形の服を着替えさせたりミルクをあげる真似をしていたよ。
ミニカーなんて、1台ももっていなかった。

 

男女は、違うのだ。

 

生まれ持って、違うのだ。

 

これに逆らって幸せになれるはずがない。

 

家事育児というのはマルチタスクで、複数同時進行しなければ
ならない。

まだ自分の意志を言葉で伝えられない乳児のお世話には
”察する”能力が不可欠だが、男性は”察する”能力が低い。

 

男女のけんかで多いのが


女「なんでこんなことも分かんないの?
  いちいち言わせないでよ!」

男「そんなの言われなきゃわかんないよ!」

 

男女の脳の構造はまるで違うのだから、屁理屈言ったって
仕方ない。

 

そうなんだから、仕方ない。

 

そして思春期以降、子どもが親離れをして社会性を身に付けて
いく時期、母親は子供との一体感が強すぎるので、子離れが
上手にできない。

 

つい干渉しすぎて、保護しすぎて、
子どもの自立心を傷つけてしまいがち。

 

ここで元々子どもと適度に距離のあるお父さんの出番。

 

父親は母親よりも上手に、子どもを社会に送り出してあげられる。

 

世渡りが下手な父親でも、自分の人生の失敗談を話してあげることで
子どもを勇気づけられる。

 

これは、青森の神様、木村藤子さんが夫に言ったこと。

 

その時私達にはまだ子どもはいなかったが、
木村先生は夫に

「子どもが高校生になったら、自分の失敗談を話してあげなさい。
それで子どもが救われるから。」

そうおっしゃった。

 

思春期で親が子離れに失敗した場合、たいてい青年期には
問題が起きる。

精神疾患になったり、ひきこもったり、暴れたり。

そこまでいかなくても、人付き合いがうまくできなかったり
仕事が続かなかったりする。

それは思春期にも幼少期と同じように母親中心で、
父親が不在であったがために、起きることらしい。

 

うちはその典型だった。

 

父親は子どものことは母親に任せっぱなしだった。

 

私の母は、「すべてをコントロールしたい母親」なので
子どもたちの問題を、父には話さなかった。

隠していた。

 

父の前では、すべてうまくいってますよ、という風に
みせていた。

私が泣いていて、父が「どうした?」と聞いても
母が代わりに「何でもないよ」と答えた。

 

父もそれ以上突っ込まずに、
「母さんに任せておけば間違いないだろう」

と残念な信頼をしていた。

 

何か自分の考えや意見を言えば

「親に向かって偉そうに!」と一蹴された。

 

そんな風に、母に支配された中高生時代を過ごして
自立しようとすることが罪であるかのように思わされていた
私は、19歳の時に摂食障害になった。

 

摂食障害は5年で克服したけれど、それ以降も
今に至るまで、母との確執のせいでいろいろしんどい思いを
している。

 

父が、少しでも介入してくれていれば。

 

自分が子どもを産んでから、初めてそんなふうに思った。

 

父が、少しでも私の思いを聞いて、
お母さんに助言したりしてくれてたら。

母の過干渉を止めてくれていたなら。

 

私の20代、30代は、もっと生きやすかったかもしれない。

 

能力者の方たちも、子育て本を書いている先生たちもみな、
思春期には父親の存在が重要になる、と
おっしゃっているので、やはりうちのように父親の影が
なかったのは問題だったんだ。

 

だからね、夫のことは、子どもが乳児の今は、
正直邪魔だ、と思うことも多いし、
今かなり家庭崩壊の危機だけど、何とかここを乗り切って
娘が思春期になった時には、夫に活躍してもらいたい。

 

そのために今は、母親である私が子育てを中心にやるから
夫は家族を養うために仕事をがんばってもらいたい。

 

お金を稼ぐことも、簡単じゃない。

新しく始めたビジネスがなかなか進まない夫が

「俺が主夫やるってのもありかと・・・」

などと言ってきたけど

私はそんなこと望んでいないしそれでは幸せになれない。

 

子育てを放棄し、男を養うほどのキャリアウーマンになるくらいなら、
私はシングルマザーになり、私と子どもをしっかり養ってくれる
頼もしい男性との再婚を夢見る。

 

私の場合、夫がいると期待してしまうし、甘えも出るから
もしも夫が主夫なんかやったら、家事育児のダメ出しばかりに
なって、「金も稼げないくせによ!」みたいな見下した態度
になってしまうと思う。

 

嫌だ。

 

私は、かわいい奥さんになりたいのだ。

 

娘とホットケーキを焼きながら夫の帰りを待つ、
かわいい奥さんになりたいのだ。

 

 

で、夫を稼げる男にできるかどうかは妻次第なんだって。

 

こんな本を買ってみた。

 

 

   

 褒め上手な女になることが、最大の課題。

練習だなあ。