子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

家族が少ないから愛情不足になるわけじゃないし多いから幸せなわけでもない

子どもの幼稚園からの1番の仲良しの子は

3人兄弟の真ん中だ。

 

男、女、女で

お兄ちゃんとは4歳差、妹とは2歳差

 

両親揃って親族経営の自営業

近所に双方の祖父母もいるし

たまに会ういとこもいる。

 

両親ともに地元出身なので

友人も多い。

 

これだけたくさんの家族がいるけれど

いやだからこそなのか

その子はやや愛情に飢えている。

 

父親は嫁のことが大好きだけれど

子どもには興味がなく、3人も生まれたのに

育児には非協力的で

私の友人である母親がほぼ1人で育児をしている。

 

長男は父親のことが苦手で

11歳になった今でも母親にべったり。

妹たちと小さい子むけの遊び場に行くにも

全部ついてくる。

 

母親と長男は相性がいいらしく

とても仲がいい。

 

末っ子はまだ幼稚園児で手がかかるが

性格は比較的扱いやすいと友人は言う。

 

娘の友達である真ん中の子。

母親はこの子が一番扱いにくいと

言っている。

 

親が「扱いにくい子だ」と思っていることは

必ず子どもに伝わる。

 

潜在的にお母さんは私のことが好きじゃないんだと

感じているであろうこの子は

両親からもらえない分の愛情を他人から貰おうとする。

 

私や親の他の友人の女性や

先生、コーチなど優しい人だと思ったら

すぐに抱きついて甘える。

 

お迎えの時に友人と一緒になった時など

母親のところよりも真っ先に私の胸に

飛び込んでくるくらいだ。

 

娘に対しても愛情表現が熱烈で

力いっぱい抱きしめたりして

娘が痛いのではないかと見ていて心配になるくらいだし

 

すぐに顔を触ったりキスしてくる。

並んでお昼寝する時には

手をペロペロ舐めてくると娘が言っていた。

 

誰にでも愛想を振りまき

激しすぎるくらいの愛着を見せる。

 

そしてすぐに泣くし

すぐ怒る。

 

情緒が不安定。

 

この子は3歳までおっぱいを求めていたそうだ。

 

このまま思春期を過ぎたら

男にべったりの女の子になりそうで

ちょっと心配である。

 

子どもが多いとどうしても親の愛情は

分散される。

 

さらに父親が育児をあまりしないタイプだと

母親は手一杯で全員を均等に構うことなどできない。

 

3人兄弟の場合は、真ん中が一番

おざなりになりやすいらしい。

 

一番上は下が生まれていない間は

親の愛情を一身に受けることができたし

最初の子どもは親の思い入れも強い。

 

一番下の子は親以外に兄や姉の愛や

世話を受けることができ

比較的安定しやすい。

 

一方で真ん中の子は

下が生まれればまだ

親の愛情を一身に受ける必要がある年から

強制的に兄や姉にならざるを得ず、

下の子に親を取られた感じになり

嫉妬を感じて拗ねたりしやすい。

 

私の母は4人兄弟で、うち3人が女で

3人姉妹+長男の構成だ。

 

真ん中の姉が幼少期一番親に

放置されていたらしく

栄養不足で体が小さくなった。

体が弱くて病気がちの人生を送っている。

 

下の子から目が離せない時期に

親は上の兄弟姉妹に真ん中の子の世話を

お願いしがちだけれど

まだ子どもである兄や姉にそんなに十分な

世話ができるわけもない。

 

子どもが3人もいれば

1人の親が1人の子どもにかけられる

時間、愛情、エネルギー、お金

全てが最低でも3等分になり

 

多くの場合、完全に均等にはならない。

 

娘の友達のその子は

5歳くらいで乳歯がほぼ全部虫歯になり

7歳時点ですでに17本の歯が抜けている。

 

3歳までおっぱいを吸っていたのもあるし

食事に手間をかける余裕のないためか

甘いお菓子を食べている頻度が非常に高い。

 

それに、歯磨きの補助も十分には

できていないと推測される。

 

先日、子どもたちが一緒に昼食を食べている

学童に私が行った時

そこの職員のおばちゃんが娘のことを

褒めてくれた。

 

いつも本当にいい子だよ。

ニコニコしてよく食べるし

騒いだりしない。

(友人の子)はよく泣くし

騒ぐしちょっと大変だけど

(娘)が諭したりもしてるよ。

 

私の娘は体も丈夫で健康で

情緒も安定している。

 

母子家庭でしかも外国暮らしという

珍しい家庭環境ではあるけれど

娘はとても安定している。

 

それは私が一身にたっぷり愛情を

注いでいるからだと思う。

 

家族が2人だけだから

私の注意力も愛情も時間も

エネルギーも分散されない。

 

夫がいた頃は暴れたり変なことを言う夫に

気持ちが引っ張られていた時期もあったけれど

娘が生まれてから今まで

私の愛情はほぼ娘1人に一身に注がれている。

 

私はあまり怒らない。

娘が可愛くて仕方ない。

 

いつも

「可愛い。賢い。めっちゃいい子。

天才。大好き。愛してる」と口に出して

言っている。

 

抱っこを求められれば抱っこする。

見てといえば手を止めて見る。

話し始めたらきちんと話を聞く。

 

そんな風に育児している。

 

夫や他の兄弟がいないから

他に気を取られることがない。

 

その点では片親一人っ子の方が

満たされるのではないかと思う。

 

もちろん、パパが欲しいと娘は言う。

近くに祖父母がいた方が子どもにとっても

いいことがあるだろうとも思う。

 

娘は兄弟のいる子を羨ましいと

言う時もある。

兄弟がいたらママが忙しい時も

一緒に遊べるからいいのに。

もう1人産んで。

 

と言うことがある。

 

でもね、私は絶対的な自信を持って

言える。

 

兄弟がいることはいいことばかりじゃない。

喧嘩するし、取り合いになるし

大人になってから争ったり絶縁になったりね。

 

兄弟がいない方がストレスが少ないとも言える。

 

割とよく耳にする幼い子どもの事故。

 

両親ともに別の部屋にいる間に

幼い子どもが窓から転落した。

 

家族で花見をしている時に

3歳の子どもが行方不明になった。

 

家族5人で出かける時に

2歳の子が父親の運転する車に轢かれた。

 

ある韓国映画では

夫婦喧嘩の最中に子どもが

事故で死んでしまったという話がある。

 

またある日本のドラマでは

親族が集まっておじいちゃんの

誕生日祝いをしている時に

6歳の子供が誤ってお湯をためた

浴槽に転落し、頭を打って意識を

失ったまま溺死したという話がある。

 

大人がたくさんいる時こそ

小さい子どもが事故に遭ったり

行方不明になったりしている。

 

大人が複数いれば

みんなが「誰か見ているだろう」と

思いがちで、大人は大人と喋るのが楽しいので

つい子どもよりそっちに集中してしまう。

 

大人が1人しかいなければ

目が届かない、手が足りないと思われがち

だけど、実はそうでもない。

 

大人が1人しかいなければ

自分しかいないのでいやでもしっかり集中する。

 

他に気を取られることが少ないので

子どもに注意を払っていられる。

 

うちのように大人1人子ども1人なら

以外と楽。

 

誕生日の時など

人が多い方が賑やかで楽しい日には

家族が多い人を羨ましく思うこともある。

 

友達を誘わなくても、家族だけで

賑やかになるのは社交面では楽だろうなあと

思ったりもする。

 

でも、家族の多い子どもが愛情いっぱい

満たされて幸せに健康に育つわけじゃないし

 

家族の少ない子どもが愛情不足で

不健康で不幸に育つわけじゃない。

 

結局家族の人数よりも

大人の考え方、知識と知恵

聡明さ、大人同士の人間関係

性格、愛情の深さなどによるし

 

何よりも、親の精神が健全で

あるかどうか

これが一番だと私は思っている。

 

親子や夫婦で喧嘩ばかりしているなら

大変な面はあっても1人になった方が

子どもを守れる場合もある。

 

結局

家族が減っても

祖父母に会えなくても

父親がいなくても

友人が少なくても

親自身の精神が健全でいられる

環境を選ぶのが大事だと

私は実感している。