娘夫婦の仲の良さに嫉妬していた母
母は私と夫の仲の良さに嫉妬していた。
夫が1から10までなんでも私に話す人で、一緒にいる時ずっとおしゃべりしていて、しかもその内容が母にはほぼ理解できないことであることが、気に入らなかった。
「あの子なんでもあんたに話すんやな」
「ようそんな喋ることあるね」
母は何度か私にこう言ったことがある。その顔は嫉妬で歪んでいた。
父はどちらかと言えば寡黙な方で、いわゆる昭和の九州男児であり、家庭での口数は少ない。それに職業柄、仕事のことはほとんど嫁にも言えなかったので、母はそれが寂しかったのかもしれない。
母が私から夫を奪った目的の1つは、自分が味わった嫉妬、悔しい気持ちを娘にも味わせてやることだったんだと今私はわかった。
シングルになった娘の前で、母は父にたくさん話しかける。私と話す時より2オクターブ高い声で、笑顔で。
内容は病院の話か、ついているテレビのことくらいしかない。
くだらない薄っぺらい内容しか話せることがないのに、私に見せつけるためだけに母はあまり返事もしない父に向かって話しかける。
肩揉んであげようか?と言ってスキンシップをする。ひどい時は私の方を見ながら父の肩にもたれかかる。
70をすぎた母が、そんな姿を娘に見せる。
その顔は得意げで、嬉しそうだ。
健全な母親なら、たとえ普段仲良しだったとしても、夫を亡くした娘の前であえてそんなことをしないだろう。
さっきも「ちょっとお父さんと買い物行ってくるね。お父さん髭剃り新しいの買いたいって言うから」と私をじーっと嬉しそうに見つめながら言ってきた。
母は、私が夫とよく買い物に行くことも妬んでいた。実家に帰省している間はその買い物の送迎を母にしてもらっていた。私たち夫婦のラブラブな買い物の送迎係に自分がなっていることが、許せないと思っていたのかもしれない。
それでも送迎をしないとその時に言えないのは、母の世間体であり、父に「献身的で優しい女性」と思っていてもらいたいからだ。
車の中ではずっと仏頂面で、低い声で、丁寧にお礼を言う夫には挨拶もしなかった。
当時私は幸せすぎて、母のそんな妬みに気づいていなかった。思い返せばたくさん伏線があったのに。
まさか娘の女としての幸せを妬む母親がいるなんて、それが自分の母親だなんて、あの頃私は夢にも思っていなかったから。
私と夫がラブラブであることを、心から喜んで安心してくれていると思っていた。私はただの健気な子どもだった。
母の妬みが私の幸せを壊し、さらには夫と義母を早すぎる死に追いやったことを確信し、今回の帰省で復讐の思いが再燃した。
毒親に効果的に復讐する方法を計画
「毒親 復讐」で検索するといろんな人の体験談が出てきた。
そのアイデアの中から私たち家族に合いそうなものを選んで、復讐計画を立ててみた。復讐を効果的にするためには、入念な計画が必要。
タイミング
復讐は焦らない。反撃されて自分が傷つくことを避けるためには、相手が弱った瞬間を狙う。
親の場合は、年老いて自活能力が低くなった時。伴侶がいなくなった時が狙い目。
方法
1つはやられたことをやり返す。
親が自分にやってきたこと、言われた言葉をまんま返す。
2つ目は、幸せになる。
毒親は子どもが自分を差し置いて幸せになることが許せないのだから、親よりずっと幸せになることが毒親への最高の復讐になる。
不幸を願われているのだから逆に幸せを見せつける。
私の場合、母は私が男性に愛されず味方もおらず、一人で子どもを育てて経済的にも苦しくて母親しか頼る人がいない状態を望んでおり、ずっと味方のふりをして私を信じさせ、出産直後という一番夫を構う余裕がなくなって人の助けが必要な瞬間を狙って本性出してきたのだから、私もそうする。
・母に味方がいる間は母の相手をしないがあからさまな攻撃もしない
・微妙にいざとなったら介護してくれるだろうと淡い期待を持たせておく
・一人になるまで泳がせておく
・その間に母が羨ましくて眠れなくなるくらいの最高の男と再婚する
・もう一人子どもを産む
・経済的にとてもゆとりのある暮らしを送る
・再婚も出産も母には知らせない
・母が入院するか孤独になってから夫と子どもを連れて姿を見せる
・母の目の前で夫とイチャつく
これが最高の復讐。
ずっと母の本音を「あんたはこう思って私の幸せぶち壊したんでしょ!」と突きつけてやることばかり考えていたけど、そうしても母は否定するだけ。
そうやって私が恨みつらみを抱いて苦しんでいる様を見せることは逆に母を喜ばせてしまう。
やられてもやられても、起き上がる。
不幸を願われても願われても、最高に幸せになる。
やっつけたいと思っている相手がこんな感じであることが、一番こたえるよね。
最近武士道の本を読み始めたのだけど、武士道とは「諦めない」ことだとあった。
四度離縁されても絶望しないでとうとう母になる幸せを勝ち取った昔の女性のことも書かれていた。
私は伴侶を一度失っただけで人生に絶望してはいけない。強く願っていることは時間がかかっても結局は叶うものだから。
47歳になった今の強い願いは、最高の男と再婚してもう一人子どもを産むこと。
長女の時は母に邪魔されてできなかった夫との幸せ育児をやり直す。娘に家族を増やしてあげる。
4人家族と犬がいる幸せ家族を築いて、みんなで老いて孤独になった母に会いに行く。
そのために今はいろいろ準備して頑張るぞ!