子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

まず「自分」次に「家族」順番の間違いが一家全滅を招く

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オススメに出てきたので寝る前に
なんとなく見た和尚さんの一問一答。

 

自分を犠牲にして家族のために、という

間違った考え方が、一家全滅を招く。

 

仏教の教えでも

まず自分の心の平安を優先し、

その上で余力があれば他を助ける。

 

そして心の平安を得るためには

環境が非常に大事で

だからこそ僧侶はわざわざ出家して

俗世から家族から離れて

人里離れた山の中で修行をするのだと。

 

心が平和でいられない環境にいるのなら

逃げていい。

辛いなら、苦しいなら

逃げたらいい。

 

自分自身の心の平安を取り戻すことを

最優先にする。

 

人はみなその権利があるし

一人一人がまず自分を幸せにすることが

ひいては世界を幸福にする。

 

親の介護のために

精神疾患を持っている配偶者のために

障害のある兄弟姉妹のために

子どものために

 

自分の人生を犠牲にしてはいけない。

自分の幸福を放棄してはいけない。

 

表面上は”綺麗なこと”に見える

自己犠牲。

 

でもそうしてしまったら

心の奥深くに

「あの人のせいで」

「あの人さえいなければ」

「早く死んでほしい」

「私は〜があったからやりたいことが

できなかった」

 

そんなふうに、他人や出来事を

運命を呪うようになってしまう。

 

そして知らず知らず相手や

他の人に見返りを求めるようになり

結局は助けたはずのその相手の

幸福までも呪うことになってしまう。

 

老いた親と独身の中年の子供が

一緒に暮らしていて、どちらかが

殺してしまう事件が時々ある。

 

老老介護の心中や殺人もある。

育児疲れの自殺や心中、子殺しや

親殺し。

 

全ては順番を間違えていることから

起きている。

 

だから、家庭環境が辛いなら

あなたが成人なら

逃げていい。

 

時には逃げなければダメだ。

 

お坊さんの語り口は

優しくて深くて

久しぶりに涙が流れた。

 

私の決断は間違っていなかった・・・

 

統合失調症を持っていた夫。

私の出産と同時に勝手に断薬して

暴れ始めた夫。

 

生まれたばかりの子供を抱えて

暴れる夫から逃げる日々。

 

夜中にホテルに逃げ込んだり

逆に夫がホテルの部屋から私だけを

追い出して0歳の娘が泣き叫んでいる

こともあった。

 

飛び降りるから!と言い残して

子供を置いて家を飛び出し

2月の寒空の下でコートも着ずに泣いていた日。

 

統合失調症の陽性症状が出ている夫と

生まれたばかりの子供を同時にケアすることは

できなかった。

 

しかも海外にいる期間が長く

頼れる身内もそばにいない時が多かった。

 

子どもを見ている私の頭の横を

水の入ったペットボトルがかすめて

飛んで行ったり

 

赤ちゃんのそばでダイニングテーブルが

ひっくり返ったりした。

 

私は、夫を愛していたけれど

赤ちゃんを守るために

彼から逃げるしかなかった。

 

もしあの時私が

「それでもこの人は私がいないと

生きれらないのだから」と我慢していたら

最悪の事態が起きたかもしれない。

 

実際あの頃私は殺すか殺されるか

どっちかになるかもしれない、と

心臓がバクバクする夜を過ごしていた。

 

そんな環境で子育てができるわけがない。

 

私の選択は正しかった。

私は、逃げてよかった。

 

そしてシングルになったからといって

自分のやりたいことを諦めたりせず

海外で教師になった。

 

子どもはどこでも適応できる。

 

子どもにとっても

「あんたのせいで私はこんな人生を

送るしかなかったんだ」と

母親に思われることほど苦しいことはない。

 

私たち夫婦を壊したのは

母の自己犠牲精神に他ならない。

 

母にも夢があったようだけど

子供を2人産んで立派な専業主婦になることを

選んだ。

 

夫の機嫌や世間体を気にするあまり

母が諦めてきたこと、捨ててきたものが

多くある。

 

だからこそ、母はそれも同時に手にする

母親を許せない人になった。

 

キャリアを積みながら母をやる女性

夫にたくさんプレゼントをもらう女性

海外旅行ばかりしている夫婦

 

自分が人生で得られなかったものを

易々と得ている人が許せなくなり

それが娘である私であったために

その呪いは頂点に達し

 

とうとう婿の精神を壊して

娘夫婦をぶっ壊した。

 

自分抜きの娘の幸せを、母は

許せなかった。

 

人間は愚かで弱いものだ。

 

和尚さんもこうおっしゃっている。

 

自分が犠牲になりながらも

他人の幸せだけを願えるような人は

ほとんどいない。

 

それが我が子であっても

我が親であっても

許せない気持ちが消えなくなってしまう。

 

だから、飛行機で緊急時に

まず親が酸素マスクをつけてから

子どもにつけてくださいと言われるように

 

まず自分を助ける。

それから他を助ける。

 

逆にしてはいけない。

逆にしたら、どちらも助からない。

 

自分が息を我慢して

子どもに酸素マスクをつけてあげる

親は、一見優しいように見えるが

実は子供を危険にさらしている。

 

子どもが生まれてすぐに生死の修羅場を

経験し、夫を永遠に失った私は

 

今母を一切信頼していない。

その死さえも願ったことがある。

 

そして妹とは絶縁した。

 

私は海外にいて

妹も大学から故郷を離れている。

 

家族はバラバラになった。

住んでいるところが離れていても

心はつながっている家族もいるけれど

 

私たちは、心も切れてしまった。

 

それは、母の自己犠牲精神が招いた結末。

母が順番を間違えたから起きたこと。

 

夫の家族もまた順番を間違えていたのだと

思う。

 

そして私も、こんな辛い経験をするまでは

間違えていた。

 

交際前に夫が自分の病名を告げてくれた時も

「私が助けなきゃ。私なら彼を

助けて幸せにしてあげられるかもしれない」

間違った思いを抱いた。

 

自分の人生に子どもはいらないと

思ってきたのに

夫が子どもがほしいと言ったから

産む決意をした。

 

両親のために

里帰り出産をした。

 

どちらも、私が心から

望んでいたことではなかった。

 

だから家族は離散した。

 

そして私はようやく分かった。

 

だから今はひとり親家庭だけれど

できるだけ自分を優先するようにしている。

 

私が食べたいものを食べる。

娘と食べたいものが違ったら

それぞれ違うものを食べる。

 

疲れたら「ちょっと休憩」と言って

遊びたがる娘にYoutubeを見せて

横になる。

 

面倒な時はデリバリーを注文する。

 

旅先では子どもの行きたい場所を

優先するけれども、自分がどうしても

行きたい場所があれば子どもも連れて行く。

 

子どもの適応力はすごい。

環境を受け入れる力は大人より遥に高い。

 

何があっても

母親に呪われるよりはマシだと思う。

 

中年になってから

母親に人生をぶち壊されることに比べたら

幼少期に祖父母に会えないことや

海外生活に適応する苦労など

大したことじゃない。

 

恋愛だってするつもりだ。

できれば再婚も。

 

自分のやりたいことをやる。

子どものやりたいこともさせてあげるけれど

母である私のできる範囲で、だ。

 

その分私は

心から娘の幸せを応援できる

親になれると思う。