子の心親知らず

出産後2年で離婚した毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

家族の中のスケープゴート

スケープゴート

 

心理学用語で「集団自体が抱える問題が集団内の個人に身代わりとして押しつけられ、結果として根本的な解決が先延ばしにされること」。

例えば学校や学級自体が抱えている問題が、いじめられっ子をスケープゴートにすることによって一時的に先送りになること。

企業であれば、自らの放漫経営が招いたツケを、膝詰めで納得してくれそうな「いい人」にリストラを迫るという事例である。

そのいい人こそスケープゴートである。

 

                          はてなキーワードより抜粋 

 

 


毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)
 
 
スケープゴートは家族の間にも存在すると
毒親”という言葉の由来になった本
「毒になる親」の著者スーザンさんも言っている。
 
スーザンさんのどの著書だったか忘れてしまったけど
再婚した父親から性的虐待を長い間受けている少女の家族の例が
紹介してあった。
 
少女が大人になり、勇気を持ってスーザンさんのところへ
カウンセリングに行き、自分が性的虐待を受けていたために
深い傷を負い、生きにくくなっていることを確信する。
 
この事実を、家族全員に打ち明けたい。
わかってもらいたいと思い、いい結果にならない可能性も
大きかったけれどどうしても1人で抱えられないと
家族に打ち明けた。
 
すると驚いたことに
母親も、兄弟姉妹も、親戚も
みんな揃いも揃って否定した。
 
「パパがそんなことをしているわけないでしょ。」
「あなたの思い違いよ。」
「この子は妄想癖があるんだわ。」
「頭がおかしくなった。」
「家族に不和をもたらすようなことを言うのはやめてちょうだい。」
 
思い違いなんかじゃない、カウンセリングに行って
過去を辿ってわかったことだし、カウンセラーさんの後押しもあると
言うと
 
「他人に何がわかるって言うの?」
「見たわけでもないのに。」
「これ以上おかしなことを言うなら絶縁する」
 
そんな風に家族から全否定され
彼女はまた深く傷つくことになってしまった。
 
だけど成人していた彼女は
もう逃げ場のない幼い子供ではない。
 
何度かわかってもらおうと話し合いを試みたが
家族の反応は変わらなかった。
 
彼女は諦め、他人であっても理解してくれ、あなたが
悪いわけじゃないと言ってくれた人がいるから大丈夫と、
 
この家族から離れ、別の場所ですっきりと
自分の人生を歩むことを決めた。
 
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スーザンはこの少女は
家族の不都合な真実を一身に背負わされた”スケープゴート”だと言う。
 
もしも母親が性的虐待の事実を認めたら
母親は夫を問いただし、責任を追求し
離婚するなりなんらかの対処をしなくてはいけなくなる。
 
他の兄弟姉妹にとっては
もしかしたらいい父親なのかもしれない。
 
この少女さえ黙って義理の父親のストレスのはけ口になりさえすれば
他の家族は表面的には円満に機能する。
 
もしこの少女が父親に対してノーを言えば
矛先は他の兄弟や母親に向かうかもしれない。
 
学校内のいじめや企業内の不正と同じ状態だ。
 
 
わたしは家族に、母親の言動に傷ついてきたことを
打ち明けたとき
少しの同情と改心を期待していた。
 
だけど父の反応も、妹の反応も、そして大好きだった叔母の反応も
みんなわたしをさらに深く傷つけ、失望させるものだった。
 
みんな揃いも揃って
「母さんは一生懸命やってるでしょ。あなたは感謝しなくちゃいけないのに
何が不満だって言うのか。」
 
カウンセリングやヒーリングに行って
はっきりとわかったことなんだと言ったら
 
「カウンセリング?なんやそんなもん。赤の他人に何がわかるんや。
わけのわからんこと言うな。」と言われた。
 
家族のことは家族にしかわからない、と。
 
若い女性の摂食障害はほとんどが母親との不適切な関係が
原因であると、医学的にも結果が出ていると言っても
 
「そんなにお母さんが憎いんか。」
 
というわたしの感情の暴走で片付けようとされてしまう。
 
 
みんな普段医者の言うことは鵜呑みにしているのに
わたしが意見を聞いた精神科の医者のことは
否定する。
 
 
家族に打ち明けてわかってもらおうとして
砕け散ったボロボロの心でスーザンさんの本を読んだ時
 
スケープゴート」というのが腑に落ちた。
 
ああ、わたしはこの家族のスケープゴートだったんだ・・・。
 
だからいつもわたしだけ意見が違って
わたしだけ外から見ているような感覚があって
不快な違和感がずっとあったんだ・・・。
 
 
わたしは長女として
母が何より望む世間様からみた
「完璧なお母さん」「完璧な家庭」
であるように協力してきた。
 
いい子で優等生だった。
 
母の不機嫌はいつもわたしだけに向かい
1人でそれを受け止めてきた。
 
お母さんが怖い顔を向けるのは
わたしだけ。
お母さんは他の誰にも見せられない素顔を
わたしにだけは見せてくれる。
 
わたしは、特別な子ども・・・。
 
(この思いも催眠療法で出てきた)
 
母はわたしを自分の存在価値を確認するための
道具にし、わたしは母の特別な存在であることに
優越感を感じ、無意識に互いにそれに執着していた。
 
父からみた母は
確かにせっかちなところはあるけど
世話焼きで献身的で家事が上手な立派な母親であり妻である。
 
父は九州男児で末っ子だから
世話を焼かれるのが好きだし
家事が上手な人でなければ困ったのだから
まあ、イラっとすることもあるけど
概ねいい妻なんだろう。
 
妹は母と姉の喧嘩をみて育った。
子どもにとって母親は絶対的存在で
その母のことを悪く思うことは普通とても難しいことだから
 
喧嘩をしている2人をみて本能的に
「お姉ちゃんが悪い」と決めたんだと思う。
 
この世で私たちにとって絶対的存在のお母さんは
間違っているはずがないし
お姉ちゃんが何か余計なことを言って
お母さんを困らせているんだ。
 
幼児決定というのは
成人しても消えない。
 
幼児の時、幼い自分が生きるためには
必要だったけれど大人になった自分には
不要な間違った決定が
 
大人になった自分に生きにくさを
もたらしていることに本人が気づき
専門家の力を借りてそれを消さない限り。
 
妹は姉であるわたしを悪者にすることによって
親を悪く思わないですむようにし、
家族の中にある不健全さに蓋をした。
 
親を悪く思うより兄弟姉妹を悪く思う方が
自分の人生に与える影響ははるかに少なくて
楽だから。
 
 
こうしてわたしは家族のスケープゴートの役割を
40年もやってきたらしい。
 
この役割に指名されてしまった人間が
そうと気づいたときするべきことは
他の家族に真実を突きつけ理解や共感を得ようと
することではない。
 
なぜなら本当は他の家族も潜在意識、魂レベルでは
不都合な真実をわかっている。
だけど自分の表面上の生きやすさ、目先の利益のために
あえて蓋をしているのだから
 
その蓋を開けられては困るのだ。
面倒なのだ。
 
だから無理に開けようと努力すると
全員から敵視されて否定され、さらに悪者のレッテルを
貼られるだけ。
 
唯一できることは
これ以上スケープゴートの役割を押し付けられないように
離れて、巻き込まれない距離で
自分の人生を自分で決定して生きていくこと。
 
幼児決定を消去して
大人の自分として、決定するんだ。