子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

家族からの謝罪を渇望していたら赤の他人から謝罪してもらう事態になった話。

愛用していた腕時計を落として壊し
新しく買った腕時計を銭湯のロッカーに忘れる。

下手な歯医者に当たって変な詰め方され
4件歯医者を巡る。

新規で行った美容院で小顔カットを勧められて
やってもらったら逆に髪が広がって大顔になる。

外に出たら雨が降ってくる。

 

このところ、そんな小さな不運が続いていた。

 

そもそもエネルギーが枯渇しているから

低エネルギーの時はよくないものを引き寄せる。

 

離婚前は自分はツイてる人間だと思っていた。

最強の晴れ女だったし店選びは一発で当てるし
自己肯定感は高い方だった。

 

それなのに悪い方に変わってしまった自分が

本当に嫌で嫌で

 

もう疲労困憊で。全部やめたくなって。

 

一瞬でドッカーン!と消し去ってくれるような

インパクトのある出来事が起きないかな、と

願っていた。

 

自然災害とか娘以外の家族の誰かの死とか

自分が車にぶつかって入院とか。

 

そんな不吉な呪いを自分にかけ始めていた矢先

天井からの水漏れが発生。

 

夜中にポタポタポタポタ。

 

原因は上階の住人がお風呂にお湯を入れようと

出したまま寝てしまい

しかも風呂場の排水溝が詰まっていたことだった。

 

キッチンやトイレ、押入れの天井の感知器や

縁からポタポタ落ちてきて

大家さんと上階の住人がやってきて

年末にてんやわんや。

 

幸い今の所家電や家具は無事で

ダンボールやトイレットペーパーが濡れてダメに

なったくらい。

 

上階の住人の男性とその彼女さんは

常識人でいい人だったので

すぐにブルーシートやタオル、トイレットペーパーを

買ってきてくれ

お菓子とお見舞金もいただき

 

人好きな娘は続々やってくる来客に

自分の持ち物を逐一説明したりいっぱいおしゃべりして

抱っこもしてもらって嬉しそうだった。

 

まあ、外国で生活していたこともあるわたしは

こういう外的トラブルには強いので

 

たいして慌てず騒がず

きちんと対応してくれれば怒ることもない。

 

というより

上階の住人にペコペコ謝られて

申し訳ない顔をされて

 

かえってわたしのここ2年の鬱々とした気持ちが

なだめられたのだった。

 

ああ、そうか。

わたし謝られたかったんだ。

 

本当は家族に。

元夫や両親、妹に。

 

申し訳ない、すみません、ごめんなさい。

迷惑かけました、って誠心誠意ペコペコ

謝ってもらいたいって

ずーっと思っていた。

 

正式に謝罪されると

人は自尊心が復活する。

 

ちゃんと一人前の人間として

扱ってもらえた気がする。

 

あなたの睡眠を妨害したこと

生活を不便にしていること

 

それに対して

自分が悪いです、本当にごめんなさいって

詫びの品の1つも持って

金一封包んで謝罪に来る。

 

これが

わたしが離婚劇の最中から今の今まで

ずーっとずーっと待ち望んでいたこと。

 

元夫はわたしと赤ちゃんの睡眠を

産後の一番大変な1年間妨害し続けた。

 

 

ものを破壊して捨てて

家をめちゃくちゃに荒らして

お金を使い込んですっからかんにして

生活を不便にした。

 

別居後も

恐怖メールを送りつけて

心臓をばくばくさせて

平和な暮らしを妨害した。

 

いよいよ本気で離婚だと言っても

一言の謝罪も反省もなかった。

 

夫の両親にも手紙を書いたけれど

 

わたしに対する謝罪はなかった。

 

わたしの両親も

自分が親になって初めて気づいた

育ちの傷について

辛かったことや間違いだと思うこと

 

号泣しながら訴えたけれど

反省や謝罪どころか認めることさえしなかった。

 

シングルマザーになったばかりの姉に

家族に頼らないでね、と冷たい言葉だけを

言い放った鉄仮面の妹も

 

そのやり取りの後に会った時は

まるで何もなかったかのような表情で

絶縁宣言してもごめんのごの字もない。

 

頑なに反省と謝罪を見せない家族に

二重三重に傷ついていたわたしは

 

思ってもみなかった上階の住人という

赤の他人に誠心誠意謝罪されることによって

 

初めて心をなだめられたのだった。

 

謝ってもらうって気持ちがいいんだな。

わたしはずっとこれが欲しかったんだよ。

 

神様はこんな形で1人走り続けた2018年の最後に

わたしを労ってくれた。

 

天井から水漏れしてくるなんて

災難だねえ、というところだろうけど

 

満身創痍でもっと悪いことを

妄想していたわたしには

かえってこの程度で鬱を吹っ飛ばしてくれて

感謝したいくらいです。

 

それと同時に

はるかにひどいことをしておきながら

絶対に謝らない家族に対する残りの情も

消え去った。

 

ごめんの出し惜しみってなんだよ

チッセー器だな。

 

ごめんの文字と溜め込んだ金だけ持って
墓に入りやがれ。誰も悲しまねーよ。

 

許さないし許さなくていい。

だって許してほしいって頼まれてないもん。

自分がしんどい時だけ言い寄ってきたら

わたしの中にある最高の冷たさで

追い払おうと決意できた。

 

目には目を、でしょ。

 

人は誰でもどうしても人の助けが

必要な時がある。

 

そのタイミングで助けてくれた人のことは

一生忘れないし

その人に不幸があった時は絶対に助けに行く。

 

だけど

人生のどん底にいる時に冷たくしたり

弱みにつけこんだ人間のことも

忘れない。

その人の幸福を願う人はいないし助ける人もいない。

 

人間は誰でも間違えるし
迷惑を掛け合うもの。

絶対に迷惑をかけてはいけないと

鉄の鎧でカチカチになり
迷惑をかけられた時は激怒するより

 

迷惑かけた時は誠意ある対応と謝罪をし

かけられた方は「お互い様よね〜と」
許すという繰り返しでいいんじゃないの?

 

そんなことを思った

水漏れ事件でした。(まだ終わってないけど)