子の心親知らず

実の母親に家庭を壊された毒親育ちのシングルマザーが親子のあり方を考察するブログ。

母子家庭の父の日 5回目

6月には父の日がある。

母子家庭になって以来、自分の父親に対しても

完全スルーしている。

 

私の生活の中から

「父の日」は消えて、もう存在していない。

 

けれど世間では父の日が存在していて

娘は幼稚園の美術クラスで父の日の作品を

作成して持って帰ってきた。

 

タイトル

「お父さんの工具箱」

 

工具が並んでいる切り絵を作ったようだった。

 

このクラスではみんな同じテーマの作品を

先生の指導の下で作るので

父親がいないからと言って作らないわけには

いかない。

 

嬉しそうに作った作品を見せてきた娘に

私は次の日1人で改めてその作品を

眺めていて、涙が溢れた。

 

お父さんの工具箱なんて

娘は見たことないのに

それを使って家の修理をしたり

おもちゃの電池を交換しているお父さんの

姿なんて、見たことないのに

 

こんな絵を描かされて。

 

かわいそうだなあ、と思えてしまった。

 

じいじの工具箱は何度もみたことがある。

実家にいるときは、いつもじいじが

電池交換をしたり修理したりしていた。

 

パパがいたら、パパがやるのかな。

 

夫は、工具箱なんて持っていなかった。

彼はお坊ちゃんで、自分で修理したりすることも

なかったので、うちの場合は父親がいたとしても

工具を出して何かすることなんてなかった

かもしれないけど。

 

先日娘が

「新しいパパ買おっか?」と提案してきた(苦笑)

 

娘がキャンプしたいと言うので

私が

「ママもしたいよ。でもママとりんご2人だと

ちょっと難しいから、新しいパパとワンちゃんが

きたらみんなでしよう」と言ったら

 

そう言ったのだ。

 

犬は買えるから、パパも買えるんじゃないかって

思ったのかもしれない。

 

「う〜ん、パパはお金で買えないねえ。

人間はお金で買えないんだよ。お店に

売ってるとしたらロボットのパパになっちゃうね。

それはちょっと怖いよね〜」

 

などと冗談にして返したけど

小さな子供にこんなことを言わせている

私の置かれた環境が

少し悲しくなった。

 

毎年、父の日は少し悲しい。

 

恋人がいないとクリスマスが

淋しいのと同じで

世間が雰囲気を作るから

他の人には相手がいるんだと

社会が知らせてくるから

 

だから悲しくなる。

 

家庭環境は人それぞれなのに

〇〇の日はみんな同じことを

しましょうって

考えてみたら残酷な制度だ。

 

自分が他の人と違わなかった時には

気づきもしなかった。

 

やっぱり、お父さん欲しいかな。